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    付き合ってるタイカケ。初夜まで道のり通そう。

    #タイカケ

    タイガきゅんとお付き合いを始めて早三か月。そろそろ、キス以上のことがあってもいいんじゃないかと思っているんだけど、全然そんな気配はない。俺が一生懸命それらしい雰囲気を作っても、タイガきゅんには全然効いていない。ベッドに座って寄りかかったら、「眠いのか?」なんて聞かれるし、じっと上目遣いで見つめたら「何ガン飛ばしてんだよ。怖くねーけど」とか言われるし、二人きりの部屋で服を脱ごうをしても「暑いのか?」だって! 意気地がないのか、純情すぎるのか……。そりゃ、俺だってキスだけでもすっごくドキドキしちゃうけど……!
     いったいどうしたらタイガきゅんはその気になってくれるだろう? いっそ、正直に先に進みたいと言うべきか? いや、そもそもタイガきゅんはこの先を知ってるの? 俺だって最近調べて知ったのに?
    「うーん……どうしたもんかにゃ~」
     ネットの海で自分と同じ状況の人を探しても、ぴたりと一致する人はいない。それでも、恋人に仕掛ける方法はいくつか見つけられた。
    「何事もものは試しだよね」
     俺は「準備」をすべく、引き出しに仕舞っていたいたローションとゴムを手にトイレへと向かった。

    「ねぇね、タイガきゅん」
    「んー?」
     なんとか準備を終えて、タイガきゅん尾部屋に来た。思いの外準備に時間がかかってしまったけど、なんとか、多分、入ると思う。よし、仕掛けるぞ。
    「据え膳食わぬは武士の恥って言葉知ってる?」
    「あ、あー? なんか、漫画で見たことあるような気がするけど……なに?」
    「うう? いやぁね、タイガきゅん、いっつも据え膳……目の前の美味しそうなモノ、食べないからさぁ」
    「? 俺、メシは残さず食ってるけど?」
     不思議そうに首を傾げるタイガきゅん。とってもかわいいから、いつもだったら頭なでなでしてちゅーして終わりだけど、今日は違うぞ!
    「ふふふ、ミナトッチのご飯のことじゃないよ」
     タイガきゅんの手を取って、自分の身体に触れさせる。
    「おれっちのコト。食べてみたいと思わない?」
    「え……」
     食べる、って、タイガきゅんそのままの意味で捕えてないかな?
    「……いいのか?」
    「へ?」
     想定していたものとは違う言葉が帰ってきて、俺は流れるようにベッドに押し倒された。
    「食っていいの? おめぇのこと」
    「え、あ……」
     じりじりとタイガが近づいてきて、えっちなキスをされた。
    「んっ……」
    「おめぇがいいなら、食っちまうけど……まだ、やめとこうぜ」
    「え? どうして……」
    「だっておめぇ、いつもキスだけですげぇ真っ赤だし動揺してんじゃん。おめぇがホントに心の準備できるまで、待ってるからよ」
     タイガきゅんはそう言うと、俺の頭を優しく撫でた。
     そっか、タイガきゅんは意気地なしでも純情ボーイでもない。まさかの紳士だったんだ。
     一人であれこれ考えていたことが恥ずかしくなって、俺は枕に顔を埋めた。
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     いったいどうしたらタイガきゅんはその気になってくれるだろう? いっそ、正直に先に進みたいと言うべきか? いや、そもそもタイガきゅんはこの先を知ってるの? 俺だって最近調べて知ったのに?
    「うーん……どうしたもんかにゃ~」
     ネットの海で自分と同じ状況の人を探しても、ぴたりと一致する人はいない。それでも、恋人に仕掛ける方法はいくつか見つけられた。
    「何事もものは試しだよね」
     俺は「準備」をすべく、引き出しに仕舞っていたいたローションとゴムを手にトイレへと向かった。

    「ねぇね、タイ 1207

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    TRAININGタとシンちゅわとモブしか出てこないけど、タイカケです。華京祭が終わってすぐのこと。クラスはミス華京院の話題で持ち切りだった。みんな誰が可愛かったとか、来年は自分も出てみようか、なんて話している。
    「なぁ、お前も意外と可愛かったぞ!」
    「…………」
     クラスメイトに声を掛けられたタイガくんは、両耳を塞いで机に突っ伏している。僕もクラスメイトに褒めてもらえたり色々聞かれてちょっと照れ臭かったけど……。
    「いや~優勝した西園寺、可愛かったな。俺、ファンクラブはいろうかなぁ?」
    「俺は太刀花先輩だなぁ~。美人のお姉さま、って感じですげぇイイ」
     みんなそれぞれに感想を述べている。みんなで頑張ったから、こうして褒めてもらえるのは嬉しいな……。
    「俺はやっぱり十王院先輩だなぁ~。あの衣装も髪形もクオリティ高かったし!」
     カケルさんの名前が出たその時、タイガくんの肩が揺れた。タイガくんはゆっくり身体を起こしてカケルさんを褒めたクラスメイトを睨んだ。睨まれた本人はそのことに気付いていないみたいだけど。
    「あれってアニメかなんかのコスプレだろ? おめぇそういう趣味なの?」
    「いいだろ、別に。ていうかソレ関係なくイイと思ったんだよ。校内でたまに見るけど、め 1002