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    オルト

    どうしようもないものを投下

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    オルト

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    ブラックローズのタイカケ
    ホラーじゃないけど、一瞬そう言う雰囲気あるので苦手な方はご注意ください。
    黒薔薇の二人、全タイカケの中で一番セッの頻度高そう。

    「うちの学校のさ、七不思議って知ってる?」
    「あー? なんだそりゃ、聞いたことねぇぞ」
     体育倉庫で一発終えて一息ついたところで、カケルが突然おかしなことを言い出した。
    「あるんだよ、この学校にも七不思議が」
     カケルは楽しそうに言いながら、脱ぎ散らかした洋服を拾い集める。俺はまだ身体の熱が引かなくて、素っ裸のまま落ちていた何かの板で仰いでいた。
    「この体育倉庫だって、その一つなんだから!」
     なぜか得意げに言うカケル。一体この体育倉庫に何があるっていうんだよ。ここは学校でヤりたくなった時の定番の場所だ。昨日もここに来たし、なんならゴムとローションをティッシュを隠しておいてあるくらいだ。今までそんな話したことなかったのに、なんで今急にそんな話を始めたんだ?
    「ここの体育倉庫にいるとね、人の視線を感じることがあるんだって」
    「誰かが見てるんじゃなくて?」
    「まぁ聞いてよ」
    「授業をサボってここで寝ていた子がいたの。その子はそりゃもう喧嘩強くて毎日暴れまくり。校舎の窓ガラスを鉄パイプでたたき割ってたし、入学してからあっという間に先輩倒してトップになったの。そんなある日、その子がいつものようにこの体育倉庫でサボってた時、ふと誰かの視線を感じたんだ」
     話の途中でカケルの声のトーンが変わった。喋り方も落ち着いていて、いつもとまるで違う。表情も暗く沈んでいて、白い肌が薄暗い部屋で浮かんで見える。もともと綺麗なカケルがこういう場所でこういう表情をしていると、雰囲気がある。
    「なんだろう、と思って顔を上げると……」
     すぅっとカケルが顔を上げた。俺は顔を上げず、じっとカケルを見る。
    「凄い形相でこっちを見る目が……!」
     ぞくっと悪寒が走る。
    「……」
     カズオは無言のまま手を上げ、天井の方を指さした。流石にその動きを見て俺も顔を上げた。
    「さっきね、おれっちも視線を感じたんだ」
    「はぁ?」
    「…………」
     な、なんで黙るんだよ。まさか……。
     さっきまで暑かったのにいよいよ寒くなって、俺はシャツに手を伸ばした。
    「……なぁんて、びっくりした?」
    「は?」
    「ウソウソ! 作り話だよ。七不思議なんてナイナイ!」
    「はぁ?」
    「いやぁ、タイガきゅんもしかしてこういう話苦手だった?」
     カケルは拾い集めた服を着ながら、けらけら笑った。なんだよ、嘘か。ホッと胸を撫でおろして、俺もシャツのボタンを閉める。
    「あ、でもさっき視線を感じたのはホントだよ」
    「は?」
    「知ってる? ここの天井穴が開いててさ、屋根裏からこの体育倉庫が覗けるんだよ」
    「……え、」
     顔を上げると、確かに穴が開いていた。今まで気にしたことなかった。まぁ、カケルは上を向いてて俺は下を向いていることが多いから仕方ないが。
    「え、まて、視線を感じたって……」
    「おれっちとタイガきゅんのえっち、覗かれちゃってたよん♡」
    「は、はぁぁぁ?!」
     ナンダッテ?!
    「いやー良いところだったからスルーしてたんだけどね」
    「いやするなよ!」
    「だってタイガきゅんが必死に腰振ってくれてたから、なんか言い出せなくて」
     てへ、と舌を出してカケルが笑った。笑いごとじゃねぇ! 誰かに見られてたってなんだ!
    「最初は目が合わないようにしてたんだけど、ふと上を見上げたらあの穴から覗く目を目が合っちゃって! あ、と思ったらその目は引っ込んだんだ~。慌てて逃げていったみたい。上からバタバタ音がしたから」
     全然気づかなかった。最悪だ。まぁ、俺の裸とか見られたのはまだいい。ぶっ飛ばして終わりだ。だけど、問題はカケルの姿を見られたことだ。カケルのエロい姿を見ていいのは、俺だけなのに。どこのどいつだ、俺のカケルを覗きやがったのは。
    「くそっ! カケルのエロいとこ見やがって!」
     俺は思いきりボールの入ったかごを蹴飛ばした。
    「きゃ~! タイガきゅんこわぁ~い! おれっちの為に怒ってくれるの?」
    「あぁ? あったりめーだろ! おめぇは俺のものなんだ。誰かに見せられるかよ!」
    「そ、そう? えへへ……」
     カケルは頬を赤く染めて目を逸らした。めんこい。
     俺は転がったボールを掴み、踏み台に乗って天井に空いた穴に手を伸ばした。そして、とりあえずボールをはめ込んで目隠しした。
    「そんなんじゃ落とされるでしょ」
    「とりあえず、だ。先公に言ったら俺らが壊したと思われるから、明日俺が直す」
    「わお!」
     踏み台から降りて、カケルの傍に座る。
    「だから、このボールは仮。今だけ目隠しすればいい。落っことされたら覗いてるの気付けるし」
    「今? 目隠し必要?」
     不思議そうな顔をしてパンツに手を伸ばしているカケルの腕を掴んで、ぐいっと引っ張り抱きしめた。
    「目隠し出来たから、もーいっかい」
    「……も~、えっち!」
     カケルはそう言いながらも期待に満ちた表情をして、シャツを脱ぎ捨てた。
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