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    オルト

    どうしようもないものを投下

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    オルト

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    成人タイカケ。
    こういうポロっと発言とか誤爆とかで交際バレするのが見たい。

    「うっそぉん……」
     朝、目覚めの一杯を飲みながらSNSをチェックしていたらとんでもない情報が目に飛び込んできた。
    『香賀美タイガ 熱愛発覚か?!』
     ソースとしては信用度の低いゴシップ系ニュースサイトであるが、内容を確かめるべくそのニュース記事の詳細をクリックした。一体どんな報道なのか、相手はどう書かれているのか。アクセス過多でサーバーに負荷がかかっているのか、なかなか記事が読み込めない。ドキドキしながら残っていたコーヒーを飲み干す。
    「お」
     表示された内容をじっくりと読む。
    「あぁー……」
     記事の内容は、タイガと最近共演した女性スタァの関係を疑う記事だった。一緒に歩いていたとか、親し気に会話しているのを見たとか、交際していると断定するには情報として乏しい。というか、ありえない。だって、タイガと交際しているのはこの俺なのだから。そしてこの女性スタァも、公表してはいないがパートナーがいる。ベルローズ所属で、青山の校舎でも何度か会っているからもともと顔見知りで、女性が苦手なタイガでも普通に話せる相手というだけだ。
    「まったく、この程度の情報で記事にしちゃうなんて、今よっぽどネタがないんだろうなぁ」
     記事を閉じてSNSのチェックに戻ると、タイガの交際報道を嘆く投稿が散見された。普段のタイガや俺たち二人の関係を知っている人や、このサイトが今まで報じてきた「デマ」を知っている人であれば信用に値しない記事だとわかるけれど、どうやらそうでないファンもいるようだ。
    「はぁ」
     いったいどうしたものか。まぁ、この程度の記事気にすることはないだろう。大きくなりそうなら、おれっちが裏で消してみせましょう。
     そんな風に考えていたのに、自体は思わぬ展開を見せた。

     タイガの熱愛報道は加速した。理由はすぐに分かった。シュワルツローズの総帥、法月仁の差し金だった。タイガは出来るだけ車移動とし、暫く外での言動には気を付けるよう聖さんと山田さんから言われていた。勿論、二人とも俺たちの事を知っている。みんなは俺にも気を遣ってくれたけど、正直俺は全然気にしていない。それより、噂の相手にされた女性とそのパートナーの方が心配だった。
     そして、そんな状況のある日、事件は起きた。もっとも、俺はその事件を後から知って今大変なことになっている。
     何が起きたのかというと、それは昨日のこと。雑誌のインタビューを終えてタイガが出て来たところを、動画投稿サイトで生配信をしている一般人に捕まった。
    『香賀美さん、あの熱愛報道は本当なんですか?』
     カメラとマイクを向けられたタイガは、眉間にしわを寄せて口を開きかけたが、すぐに口を噤んだ。聖さんたちに「何か聞かれても何も答えるな」と言われたのを忠実に守るつもりだったのだろう。しかし、カメラを向けて来た人が『香賀美さん、彼女と付き合ってるんでしょ? 愛してるんでしょ? ねぇねぇ、はっきりさせてくださいよ~。隠してもファンのみんなは悲しみますよ~?』と、きっとすごくニタニタした顔をしているのが想像できる声でタイガに尋ねた。マイクを寄せられ、タイガは顔を背ける。それでもしつこく詰め寄られ、『何も答えない、ってことは、事実ってことですよね? 香賀美さんの恋人は、●●さん!』と、女性の名前を出したその瞬間、タイガはむんずとマイクを掴んでカメラを睨んだ。その気迫に、さっきまでマイクに入っていた投稿主の笑い声がピタリとやんだ。
    『おい、あんまりいい加減な事ばっか言ってんじゃねーぞ』
     ぎろりと睨むタイガの目は、正直カッコいいと思ってしまった。
    『あんまり適当言ってると、嫌な思いする奴がいるからはっきり言う』
     タイガは一呼吸おいて、とんでもないことを言った。
    『俺が本当に付き合ってるのは、十王院カケルだ。この世で愛してるのも、カケルだけだ。覚えとけ』
     タイガはそれだけ言うと、一言も発せなくなった投稿主にマイクを突き返し、その場を立ち去った。タイガが街角に消えていく様子を最後に、生配信は途絶えた。
     俺がその動画を確認したのは、アーカイブでだった。ユウが心配してかけてきた鬼のような量の着信に折り返して知ったのだ。
     もう、最初にその動画を見た時は頭が真っ白になった。その動画はその後数分で消えてしまったが、それはもうものすごい騒ぎになった。ユウ以外の皆や、聖さん、山田さん、ヒロさんからも連絡があり、おまけになぜかアレクサンダーまで連絡を寄こして来た。彼も交際を知っている一人だが、どうやら心配してくれたらしい。
     で、俺とタイガは聖さんに呼ばれ、相談の結果、会見を開くことになった。もちろん、噂になった彼女との誤解を解くために。そして、例の動画の内容をなんとか否定し俺との交際も伏せる為に。その準備でてんてこ舞いなのに、タイガはなぜか満足気な顔をして俺を見ている。
    「もー、タイガきゅん、ダメでしょあんなこと言っちゃ」
    「だって、適当な事言われて腹立ったんだよ。俺が本気で好きなのはおめぇだけなのに」
    「だからってさぁ~……」
    「……なんだよ、おめぇそんな風にぶーぶー言ってっけど、嬉しそうな顔してんじゃん」
    「え!」
     うそうそ? おれっちそんな顔してる?
    「ほら、そろそろ時間だ。会場向かうぞ」
    「ちょ、ちょっとぉ~! 会見では余計な事言わないでよ?」
    「あー、多分言わねぇ。変な質問されなきゃな」
     タイガに手を引かれながら、俺たちは会場に向かう。この会話が、フラグになるとは知らず。



    『あぁ?! ごちゃごちゃうっせーな! 俺はカズオが好きなんだよ!』
     誤解を解くための会見が、結局俺とタイガの交際を報告することになり、暫く報道陣に追われることになってしまう。俺は数日間大変な思いをしたと思ってるんだけど、周りの人の話によるとずっとデレデレして嬉しそうだったとか……。
     そ、そんなことないよね???
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    オルト

    TRAININGガリカジのタイカケ。昨日のタイガ編みたいな感じです。月に一回くらい、カケルがやけに俺を甘やかしてくれる期間がある。そんな時のカケルはすごく可愛くて、なんていうか、エロい。いつも以上にいい匂いがするし。これは、ホントにカケルの匂いが濃くなるのか、俺の鼻が良くなるのかはわからない。けど、確かに月に一回カケルは凄く可愛くなる。
    「かけるぅ」
     そんなカケルを見ていると、なんだかいつも以上に素直になれる。甘えたくなる。カケルが甘やかしたくなってくれてるのに漬け込んで、俺は欲望のままに甘えちまう。
    「タイガきゅん、おいで」
    「ん、カケル、好き……」
    「んっ……」
     俺が素直に気持ちを伝えると、カケルは凄く嬉しそうにする。目をウルウルさせて、頬を真っ赤にして。すごく、可愛い。そして、エロい。こんなの、勃っちまうだろ……。俺がカケルの身体に自分を擦り付けると、カケルのソコも反応した。嬉しい。カケルも同じ気持ちになってる。
    「カケル」
     カケルの顔をじっと見つめると、カケルはどんどんエロい表情になっていく。あぁ、早くひん剥いて俺の腕の中に閉じ込めたい。
    「ベッド行こう」
     カケルの方から、俺を求めてくれてる。カケル、カケル、俺のカケル。他の奴にも、こん 815