Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    オルト

    どうしようもないものを投下

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 178

    オルト

    ☆quiet follow

    727文字
    22世紀蕎麦屋タイカケ
    5歳×11歳

    「あぁ、カケル、またタイガの面倒をみてくれてるのか。悪いなぁ」
    「ううん、僕、タイガくんと遊ぶの楽しいから大丈夫だよ!」
     店の裏手、少しスペースができている場所で、タイガとカケルは遊んでいた。窓から顔を出したミナトが、そんな二人の様子を見て言った。
    「いつもありがとうな、タイガ、すっかりカケルに懐いちゃって」
     最近手に入れたばかりのミニカーと右手に持ち、左手かカケルの服の裾を掴んでじっとミナトを見るタイガの表情は、「邪魔するな」とでも言いたげだ。
    「もうすぐお店休憩に入るから、そしたら二人の分の蕎麦を茹でてやるからな」
     言いながら引っ込んだミナトを見送ってから、タイガはカケルの服の裾をくいっと引っっぱった。
    「なぁ、カケル」
    「なぁに?」
    「なつく、ってなに?」
     タイガは首を傾げてカケルを見上げた。まだまだ幼いタイガは、知らない言葉を投げられくすりと笑われたのを、何か馬鹿にされたようにも感じてカケルに尋ねた。
    「あぁ、えーっと、うーん……タイガくんにわかりやすいように言うと、僕の事、好きで……一緒に居てくれるっていうか……」
     カケルは説明しながらなんだか気恥ずかしくなって、もにょもにょと口を動かしながら頭をかいた。
    「すき……、うん、好き」
    「え?」
    「カケルのこと、俺、好き! だいすき!」
     元気よく大声でそう言われて、カケルはますます恥ずかしくなりついには両手で顔を覆った。
    「カケルも俺に懐いてる? 俺のこと、好き? なぁなぁなぁ、好き? 俺といっしょ? なぁなぁ、俺はカケル大好きだぞ? カケルも好きだよなぁ? 答えろよ~!」
     カケルの身体を揺さぶりながら、タイガは大声で尋ねる。耳まで真っ赤になったカケルが「僕も好きだよ」と返す頃、お昼にしよう、と再びミナトが窓から顔を出した。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    ☺☺☺💕💕☺☺☺☺💕💕💕👍👍💕☺☺☺
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    recommended works