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    オルト

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    780文字
    22世紀蕎麦屋のタイカケ
    お店が忙しいとかで、代わりにお迎えとかあると思います。
    リクエストありがとうございます

    「わぁ! カケルだぁ!」
     俺の姿を見つけたタイガくんが、一目散に走ってきてそのまま俺の脚に抱き着いた。他の園児たちが、ざわざわしながら俺を見ている。園児たちの様子に気付いた先生が、ニコニコしながらこっちにやって来た。
    「カケルさんですね。タイガくんのお母さんから連絡いただいてます。今日代わりにお迎えだって」
    「カケル、俺の事迎えに来たのか?!」
     お星さまが零れ落ちるんじゃないかって程目をキラキラさせて、タイガくんが俺を見上げている。俺がしゃがもうとするとタイガくんは一旦俺の脚から離れて、しゃがんだ俺に抱き着きなおした。俺はタイガくんを抱え上げて、先生に挨拶をした。
    「タイガくんの荷物は教室にありますよ」
     先生に案内され、俺はタイガくんの荷物を取りに教室に向かう。自分の通っていた園ではないが、なんとなく懐かしい気分になるのは、こういう施設はどこも作りが似通うからだろうか?
     案内された教室に入ると、園児たちが描いた絵が飾られている。
    「わぁ。ねぇね、タイガくんの絵はどれ?」
    「あっち!」
     タイガくんは指をさしながら体を動かす。タイガくんを落とさないようにしっかり抱きなおし、指さした方に向かう。
    「え、これって……」
     タイガくんの名前の書かれた絵。そこには……
    「うん、俺とカズオ描いた! どうだ? 上手いか?」
    「……うん、上手!」
     確かに、そこには僕とタイガらしい二人が、手を繋いで笑っている絵が描かれていた。身長が同じくらいの大きさで描かれているのは、タイガくんの願望だろうか?
    「でも、どうして僕を描いてくれたの?」
     他の子の絵を見ると、アイドルだったり、ケーキ屋さん、お医者さん、おまわりさんと、おそらく将来の夢が描かれている。
     タイガくんに聞くと、もじもじしながら少し恥ずかしそうにしながら教えてくれた。
    「俺の夢。カケルより大きくなって、カケルを恋人にして、ずっと一緒にいるんだ」
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