Recent Search
    Sign in to register your favorite tags
    Sign Up, Sign In

    オルト

    どうしようもないものを投下

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 178

    オルト

    ☆quiet follow

    520文字
    キョンシ院のタイカケ

    「ほら、カケル、タイガって呼んでみろ」
    「あいぁ……」
    「惜しいんだよなぁ……」
    「たぁ、い、あ」
    「ガが言えないのか? でも、唸ってる時ガって音出してるよなぁ?」
     貼りつけられている札が剥がれて、大暴れしている時のカケルを思い浮かべる。言葉にはなっていないけれど、いろんな音を発しているから、声に出せないわけではないのだろう。
    「やっぱ、ちゃんと自我が戻るまではダメなのか~」
    「あぁう、あ!」
     くしゃくしゃと頭を撫でると、カケルは嬉しそうに笑った。出会ったばかりの頃は笑顔になることも無かったけど、今はこうしていろんな表情を見せてくれる。ヒロさんも、俺と出会ってから急速にカケルは人間らしくなってきているらしい。
    「ま、ゆっくりでいいんだけどよ……」
     出来れば、最初に自分の名前を呼んで欲しい。なんて、贅沢な望みなんだろうか? カケルの道士であるヒロさんを差し置いて……。
    「たぁ?」
    「なんでもねぇ。さ、カズオ、日も沈んだし散歩行くか」
    「うぁ!」
     カケルはぴょんぴょん飛び跳ねてドアの方へと向かう。そのうち、歩き方も人間らしくなって、並んでゆっくり話ながら歩けるのかな。
     そんな日が来るのを想像すると、カケルの成長(と言っていいのかわからないけど)が楽しみになった。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    😭😭😭😭💕💕💕💞💞💞☺☺🙏🙏
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    recommended works

    オルト

    TRAININGパンそばのタイカケ。
    そばくんに対して過保護なパンくんが見たいです。
    「ねぇね、タイガくん」
    「あ?」
    「これからコウジさんたちと飲みに行くんだけど、タイガくんも来る?」
    「あぁっ?!」
     飲んでいたジュースを噴き出しそうになった。なんで、カケルが、あの探偵と?
    「ふ、二人で、飲みに行くのか?」
     まさか、俺が油断している間にあの探偵がカケルを? 俺らのファンとか言ってたけど、まさか、まさか……。
    「ううん、助手のユウくんやコウジさんのお友達も一緒みたい。タイガくんもどうかなって思ったんだけど……。もしタイガくんにその気がないなら僕一人で」
    「俺も行く!」
     カケルの言葉に被せるように、俺は大きな声を上げた。自分の好きなヤツが、いくら二人きりじゃないとはいえ、俺のいないところで他の男と飲むなんて耐えられない。それに、カケルは酒に弱いんだ。酔ってふにゃふにゃになってるカケルはめちゃくちゃ可愛いし、何かされちまうかも知れない。俺は酒を飲んでも、絶対に少しだけにしておくぞ。ちゃんとして、カケルのことを守るんだ……!
    「えへへ。タイガくんがいるなら安心だなぁ。僕、お酒弱いし、コウジさんのお友達は……僕らも会ったことあるみたいだけど、緊張しちゃうだろうから」
     安 1434

    オルト

    TRAINING成人タイカケ。
    おじさん組と無自覚両片想い。
    「それでさぁ~、タイガきゅんがさぁ」
     顔を真っ赤にしたカケルが、日本酒をちびちび飲みながら声を上げる。
    「うんうん、それで?」
    「こんどね、おれっちの出張の前に、どこか遊びに行こ~って、いってくれたのぉ!」
     締まりのない顔で言うカケルに、ミナトが「良かったなぁ」と声を掛けると、カケルは「いいでしょ~」と言って笑った。その隙に、ユキノジョウはカケルの手元から徳利を遠ざけ、自分の手元のものと入れ替えた。
    「だからねぇ、おれっちもう楽しみで楽しみで……」
     カケルはそのまま徳利からおちょこに中身を注ぎ、またちびちび飲み始めた。カケルは気付いていない。徳利が入れ替わったことも、その中身が水であることも。今日はいつもに比べて格段に飲むペースが速く、先程からユキノジョウもミナトもカケルの様子に気を配っている。だいぶ酔っているようで、タイガに遊びに行こうと誘われた話を何度もしている。話を聞かされている二人は、その度に初めて聞いたように反応していた。
    「これ、デートって思ってももいいのかにゃぁ?」
    「あぁ、デートだろう」
    「そうそう、香賀美は照れ屋だから、そう言わないだろうけどね」
    「えへへえぇ。 1563

    オルト

    TRAININGタとシンちゅわとモブしか出てこないけど、タイカケです。華京祭が終わってすぐのこと。クラスはミス華京院の話題で持ち切りだった。みんな誰が可愛かったとか、来年は自分も出てみようか、なんて話している。
    「なぁ、お前も意外と可愛かったぞ!」
    「…………」
     クラスメイトに声を掛けられたタイガくんは、両耳を塞いで机に突っ伏している。僕もクラスメイトに褒めてもらえたり色々聞かれてちょっと照れ臭かったけど……。
    「いや~優勝した西園寺、可愛かったな。俺、ファンクラブはいろうかなぁ?」
    「俺は太刀花先輩だなぁ~。美人のお姉さま、って感じですげぇイイ」
     みんなそれぞれに感想を述べている。みんなで頑張ったから、こうして褒めてもらえるのは嬉しいな……。
    「俺はやっぱり十王院先輩だなぁ~。あの衣装も髪形もクオリティ高かったし!」
     カケルさんの名前が出たその時、タイガくんの肩が揺れた。タイガくんはゆっくり身体を起こしてカケルさんを褒めたクラスメイトを睨んだ。睨まれた本人はそのことに気付いていないみたいだけど。
    「あれってアニメかなんかのコスプレだろ? おめぇそういう趣味なの?」
    「いいだろ、別に。ていうかソレ関係なくイイと思ったんだよ。校内でたまに見るけど、め 1002