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    オルト

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    594文字
    キョンシ院タイカケ
    (いつものやつ)

     いつものようにカケルたちの住む家を訪ねてきたら、ちょうど玄関のところに籠を背負ったユウとカケル、それからヒロさんがいた。
    「たぁ!」
     真っ先に俺に気づいたカケルが、ピョンピョン勢い良く飛んできて俺に抱きついた。勢い余って後ろにコケた。
    「たぁ、たぁ!」
    「なんだよ、落ち着けって」
     頭を撫でてやると、すごく嬉しそうな顔をした。めんこい。
     ヒロさんはカケルを操り俺から引き剥がして言った。
    「今からカケルが初めておつかいにいくんだよ」
    「おつかい?! 町に? 流石に無理なんじゃ……」
     喋れない、人間のように歩けない、硬直しているしたまに暴れてしまう。そんなカケルが人間たちの町になんて……。
    「うん、流石に町は無理だから、ちょっと先まで木の実を取りにね。ユウをお守りにつけて。どう? タイガも一緒に行ってくれないかな?」
    「俺も、っすか?」
     カケルはヒロさんと俺の顔を交互に見ている。期待と不安が入り混じったような顔だ。
    「カケルもその方が頑張れると思うし。ね、ユウ?」
    「まぁ、そうだな! どーする?」
    「い、行く!」
     ユウだけにカケルを任せておつかいだなんて……。
     カケルのことは、俺が守るんだ……!
     俺の返事に歓喜したカケルは、ジタバタ身体を動かした。こんなに喜ばれるなんて、こっちが嬉しくなる。
    「よし、行くぞ、カケル」
    「ぁう!」
     カケルの手を取って歩き出す。ユウが後ろから「俺がいるの忘れていちゃつき過ぎるなよー!」と言った。
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    オルト

    TRAINING付き合ってるタイカケ。初夜まで道のり通そう。タイガきゅんとお付き合いを始めて早三か月。そろそろ、キス以上のことがあってもいいんじゃないかと思っているんだけど、全然そんな気配はない。俺が一生懸命それらしい雰囲気を作っても、タイガきゅんには全然効いていない。ベッドに座って寄りかかったら、「眠いのか?」なんて聞かれるし、じっと上目遣いで見つめたら「何ガン飛ばしてんだよ。怖くねーけど」とか言われるし、二人きりの部屋で服を脱ごうをしても「暑いのか?」だって! 意気地がないのか、純情すぎるのか……。そりゃ、俺だってキスだけでもすっごくドキドキしちゃうけど……!
     いったいどうしたらタイガきゅんはその気になってくれるだろう? いっそ、正直に先に進みたいと言うべきか? いや、そもそもタイガきゅんはこの先を知ってるの? 俺だって最近調べて知ったのに?
    「うーん……どうしたもんかにゃ~」
     ネットの海で自分と同じ状況の人を探しても、ぴたりと一致する人はいない。それでも、恋人に仕掛ける方法はいくつか見つけられた。
    「何事もものは試しだよね」
     俺は「準備」をすべく、引き出しに仕舞っていたいたローションとゴムを手にトイレへと向かった。

    「ねぇね、タイ 1207