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    sen

    @jiyuhnosanjou_2

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    POIPOI 11

    related works

    zeppei27

    DONEなんとなく続いている主福のお話で、単品でも読めます。七夕を楽しむ二人と、夏の風物詩たちを詰め込んだお話です。神頼みができない人にも人事を超えた願いがあるのは良いですね。
    >前作:昔の話
    https://poipiku.com/271957/11735878.html
    まとめ
    https://formicam.ciao.jp/novel/ror.html
    星渡 折からの長雨は梅雨を経て、尚も止まぬようであった。蒸し暑さが冷えて一安心、と思ったが、いよいよ寒いと慌てて質屋に冬布団を取り戻そうと人が押しかけたほどである。さては今年は凶作になりはすまいか、と一部が心配したのも無理からぬことだろう。てるてる坊主をいくつも吊るして、さながら大獄後のようだと背筋が凍るような狂歌が高札に掲げられたのは人心の荒廃を憂えずにはいられない。
     しかし夏至を越え、流石に日が伸びた後はいくらか空も笑顔を見せるようになった。夜が必ず明けるように、悩み苦しみというのはいつしか晴れるものだ。人の心はうつろいやすく、お役御免となったてるてる坊主を片付け、軒先に笹飾りを並べるなどする。揺らめく色とりどりの短冊に目を引かれ、福沢諭吉はついこの前までは同じ場所に菖蒲を飾っていたことを思い出した。つくづく時間が経つ早さは増水時の川の流れとは比べるまでもなく早い。寧ろ、歳を重ねるごとに勢いを増しているかのように感じられる。
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    recommended works

    いしえ

    DONE▼聞仲さまの教育方針=生き様について(ミュ2の話も少しある)(朱聞要素と、途中から飛虎聞とある)
    ▼ミュの飛虎と聞仲について(たぶんCPではない)
    後者はCPではないものの、ともにミュに関する色が強いのでまとめました。
    封神考察とメモ集2(①朱聞要素と、途中から飛虎聞②たぶんCPではない)▼聞仲さまの教育方針=生き様について(ミュ2の話も少しある)(朱聞要素と、途中から飛虎聞とある)▼


     王として生きることは、王として死ぬこと。血族を残し、場合によっては殷のために殉死することで、長期的視野での“殷”全体、即ち殷王国の存続のバトンをつなぐこと。それが王太子の地位に生まれた者の責務である、というのが聞太師の教育でまず刷り込まれることだと考える。
     これは朱氏に子=殷の存続を託されたときから無意識に掲げていて、聞仲さまの潜在意識にあったことで、そして、仙道としての生が意識的に冷酷にさせた、個々の人間生へのまなざしだと思う。聞太師に直接託された“新たな殷王”は、朱妃の子個人のみでなく、半永久的に続くべき、“今後のあらゆる殷王という可能性”なのだった。聞仲はそれをじゅうじゅう承知して、次々に代替わりせざるを得ない人間生を、受け入れるしかなかった。
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    zeppei27

    DONEマーカス、君とはもっといろいろ話ができると思っていたのに!横浜貴賓館関係メンバーでワイワイしたい!マーカスのお悩み相談会に、刀が伊賀七とサトウと取り組む話です。諭吉は最後に登場します。

    >前作:影遊び
    https://poipiku.com/271957/10694953.html
    >まとめ
    https://formicam.ciao.jp/novel/ror.html
    ありふれた椿事 世界は広い。日々の生活に追われていると、目先の環境しか考えられないものだが、その目先をどんどん遠くに伸ばしてゆくとやがては海を出て、そうして別の国にとたどり着くのだから面白い。自分は日本のどこか、ではなく世界のどこか、に暮らしているのだと唐突に思い当たって驚かずにはいられない。隠し刀も、福沢諭吉に出会うまでは自分の住む陸地のことを考えるので精一杯だった。だからこそ、自分の片割れを見つけることができなかったとも言える。
     理屈はすんなりと飲み込めた。さりとて日常生活の中で異国に想いを馳せることはまだまだ少ないのが世情で、時折異国のものを見かけ、異人を目にして、ああ世界は広いと想起される程度のことである。ある意味自分よりも、尊王攘夷を唱える志士たちの方が世界を実感していると言えよう。忌み嫌う人間の方が高い意識を抱いているというのは皮肉な話だった。
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