『毛布』 『照らす』 『キッチン』寒気に目を覚ますとまだ朝の5時だった。今日は休日なので二度寝ができそうだとグルスにほとんどとられていた毛布をかけなおそうとして隣に眠るその寝顔が目に入った。静かに眠る彼を見ているとあの生意気な台詞ばかりいう普段の彼と同一人物とは考え難い。王子の名に負けず意外と整っている顔をつついてやる。
「んん……」
少し眉根を寄せているのが可愛らしくみえるのは恋人の欲目というやつだろう。それからふあふあの髪にもふれてみる。あの特徴的な帽子に隠されているせいでわかりにくいがグルスの髪の毛はふあふあで触り心地がいいのだ。クセになる。特にドライヤー後が極上のふあふあなのだがそれを知るのはきっと私くらいだろう。ちょっとした特権だ。
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