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    shinobab

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    shinobab

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    むんさんの七風七で書かせていただきました~。
    七風民だけど、多分どっちでも読める感じはあると思う…思う…。
    なんかもっとこう、エモい感じにしたかったんだけど力不足で。無念。
    でも楽しかった。ありがとうございます!

    #GS腐向けフリライ

    言い訳しとしとと降る雨を見ながら、呆然と立ち尽くす。

    「降ってるなぁ」
    「ドーシマス?」

    本当は、傘、あるけど。

    「濡れて帰るのもな」
    「断固拒否ですわ」

    入ってく?って言えばいい?
    でも折り畳みだし……二人で入るのは、狭すぎる……よな。

    「止むまで待つ?」

    そうすれば、もう少し一緒に居られる。

    「もう誰も残ってないぞ」

    二人きりの学校で。

    「先生はまだいるでしょ。あと部活やってる奴らもいるし」

    それはそうなんだけど、でも今ココには二人きりだし。

    「教室でなら、ゆっくり待てる、か?」

    誰もいなかったし、教室なら。

    「……雨のせいか、暗いよな」

    電気付けなければ、薄暗いから。

    「これ以上暗くなる前に、帰った方がいいのかも……」

    傘はあるけど、でも。

    「……でも、だいぶ向こうの空、明るい気がする」

    気がする……程度ではあるけれども。

    「教室に」

    カバンの中の傘をきゅっと掴んで。

    「戻らないか?」
    「戻りませんか?」

    お互いの視線を絡めたら、多少ひきつった笑いに見えたのは気のせいか。

    「雨が止むまで」

    止まなければ、傘があるけど。

    「少し時間を潰すか」

    少しだけで良いから、もう少しだけ、二人で。
    踵を返して教室を目指す。
    廊下には誰も見当たらない。遠くで部活の音が聞こえるけど、雨音で消えかけている。
    だから、教室の音だって、誰にも聞こえない……ハズ。

    「いつ止むかな」

    実は傘持ってましたと言ったら、どんな顔をするだろう。

    「さぁな」

    カバンを机の上に置き、雨の音を聞きながら、そっと手を伸ばす。


    雨も傘も、全部言い訳の材料でしかない。





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    むんさんは腐っている早すぎたんだ

    DONE七風リレー小説企画 第一弾ラストになります。
    お付き合いいただいた皆様ありがとうございました!!

    (なおラストはどうしても1000文字で納められなかったので主催の大槻さんにご了承いただいて文字数自由にしてもらいました💦今後もラストパートはそうなると思います)
    七風リレー小説⑥ 一度だけ響いた鐘の音に惹かれて風真は歩を進めていく。理事長の方針なのかは知らないが目的地までの道は舗装されておらず、人工的な光もない。すでに陽は沈みきってしまっているため、風真は目を慣らしつつ〈湿原の沼地〉を進んでいく。草木の茂る中ようやく着いた開けた場所にぽつんとあるそこは、予想はついていたが建物に明かりなどついておらず、宵闇にそびえる教会はいっそ畏怖さえ感じる。……大丈夫。俺は今無敵だから。そう心で唱えた後、風真は教会の扉に歩みながら辺りを見回して声を上げた。
     
    「七ツ森。いるのか?」
     
     ――返事はない。
     シン、とした静寂のみが風真を包み、パスケースを握った右手を胸に当てて風真は深くため息をついた。あれだけ響いた鐘の音も、もしかしたら幻聴だったのかもしれない。そもそもこんな闇の中、虫嫌いの七ツ森が草木を分けてこんな場所にくるはずもなかった。考えてみたらわかることなのに、やはり少し冷静さを欠いていたようだ。風真はそっと目の前の扉を引いてみる。……扉は動かない。
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