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    流菜🍇🐥

    @runayuzunigou

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    TF主ルチ。巨大ルチに瓶詰め水攻めされる悪夢を見るTF主くんの話。フェチ系シチュにチャレンジしたくて書きました。

    ##TF主ルチ

    瓶詰め 僕の目の前に、巨大な指が伸びてきた。ゆらゆらと軌道を変えながら、僕の身体を捕らえようと様子を窺う。背後に控える手のひらは、僕の身体をすっぽりと包めるほどに大きい。捕まったら命に関わると、直感が悲鳴を上げた。
     大きな指先が、僕の身体を目掛けて振り下ろされる。真横に大きく跳躍すると、間一髪のところでかわした。体勢を崩した僕の前に、もう一度指が突き出される。無我夢中で何度も前転すると、後ろから風圧が飛んできた。
     急いで体勢を立て直すと、指の向こう側を見上げる。遥か遠くに見えるのは、赤い髪を垂らした男の子の姿だ。指だけでもこんなに大きいのだから、彼の顔はさらに大きい。ここから見上げていると、まるで町を襲いに来た怪物のようだった。
     男の子は僕を見下ろすと、にやにやと笑みを浮かべた。パクパクと口を開くと、僕の身体を掴もうと手を伸ばす。気合いで後ろに身体を捻ると、指は僕の目の前をすり抜けた。
    「ほら、もっと逃げろよ。捕まっちゃうぜ」
     にやにやと笑いながら、ルチアーノは言う。耳をつんざく笑い声も、このサイズだと花火の後の轟音のようだ。大音声に頭をくらくらさせながら、何とか彼の行動を読もうとする。
     ルチアーノの指先が、僕の足元を滑る。必死にジャンプしてかわそうとするが、足がかすってしまった。足元に伝わる衝撃に、僕の身体が地面に転がる。慌てて起き上がろうとすると、背中に衝撃が走った。
    「捕まえた」
     僕の身体が、重力に逆らって宙へと上がる。Tシャツが身体に食い込んで、首回りが苦しかった。そのまま真っ直ぐに持ち上げられ、僕から見える景色はどんどん高度を増していく。抵抗したかったが、怖くて指先ひとつ動かせなかった。
     ルチアーノが、空いている手を前へと伸ばした。大きな手のひらの上に、足元が触れる感触がする。ふわふわした大地を踏みしめると、座り込むように崩れ落ちた。僕が滑り落ちないように、ルチアーノはもう片方の手を添えてくれる。地を這うように手のひらの中央に移動すると、目の前から覗き込まれた。
     ルチアーノの大きな瞳が、真っ直ぐに僕を見つめる。光の無い緑の瞳は、巨大化すると不気味で恐ろしかった。顔に浮かべられたにやにや笑いも、恐ろしい怪物のようだ。地面に座り込んだまま、僕は恐怖に震えた。
    「ルチアーノ、何をするつもりなの?」
     僕の発した声は、相手には届いていなかった。これだけ体格に差があれば当然だ。僕の声は小さすぎて、彼の耳には届かないのだ。
     ルチアーノが、僕の方に口を近づける。何をされるのかと思ったら、正面から息を吹きかけられた。
     生暖かい風が、僕の身体の周りを駆け抜けていく。生体機能が人間に近いからか、少しだけ生臭い匂いがした。自然界では感じる事の無い感触に、恐怖で鳥肌が立った。
     僕が震える身体を抱えていると、ルチアーノは大きく口を開けた。長い舌をちろりと出すと、ゆっくり僕の方へと近づけてくる。恐怖で動けなくなっている僕を、そっと舌先で舐めた。
     ねっとりとした唾液が、僕の腕に絡み付く。人間の臭いが身体に染み付いて、吐き気が込み上げた。続けざまに、今度は反対側を舐められる。最後にひときわ大きく口を開けると、真上から僕の身体を飲み込んだ。
     生暖かい吐息と生臭い臭いが、同時に僕の身体を包み込む。食べられるんじゃないかという恐怖で、心臓が止まりそうになった。
     喉の奥から、熱いものが込み上げる。堪えきれなくなって、溢れてきた吐瀉物を吐き出した。ルチアーノの口に咥えられながら、胃の中のものをぶちまける。ゲホゲホと咳き込んでいると、彼が口を離した。
     全身を唾液に濡らしながら、必死に喉の奥のものを掻き出す。水を飲みたかったけど、ここにはそんなものなんてない。何度か唾を飲み込んで口の中を整えると、下半身に生ぬるい感触があることに気づいた。
    「あーあ。漏らしちゃったんだ。子供みたいだね」
     ルチアーノが楽しそうに笑う。彼の言葉で、僕はようやく自分が失禁していることに気がついた。溢れた水で、ズボンが一部分だけ変色している。漏らしてしまった恥ずかしさよりも、状況への恐怖が勝った。
    「お漏らししちゃった子は、身体を洗わないといけないな」
     頭上から声が降り注いで、僕はゆっくり顔を上げた。ルチアーノの大きな指が、もう一度僕の身体をつまみ上げる。水滴を垂らしながら、僕は細長い瓶に詰められた。
     ガラスの壁に手を付きながら、崩れ落ちるように座り込む。身体が凍えるように寒いのは、冷えたからだけではないだろう。両腕で身体を抱えて震えていると、上からチューブが降りてきた。
    「ほら、水だぞ。しっかり洗えよ」
     チューブの先から、冷水が勢いよく流れ始める。足元に水が触れて、冷たさに飛び上がる。逃れようとしても、瓶の底に逃げ場など無かった。
     水はどんどんと中を満たし、あっという間に膝までが水没した。このままだと、すぐに僕の身体は水の中に沈んでしまうだろう。恐怖に襲われ、必死にガラスの壁を叩いた。
    「ルチアーノ! やめて!」
     どれだけ叫んでも、僕の言葉は彼の耳には届かない。にやにやと笑いながら、僕の様子を見ているだけだ。水は僕の腰回りにまで届いて、身体が動かせなくなってくる。叩いている手も痛くなってきて、僕の動きは鈍くなった。
     こうしている間も、水はどんどん上まで迫ってくる。身体の芯が冷えて、意識が朦朧としてきた。
     遠くなる意識を引き戻して、何とか助かる手段がないかを考える。考えるまでもなく、そんなものはなかった。僕は、ここで死んでしまうのだろうか。そんなことを考えてしまって、余計に身体が冷たくなる。
     気がついたら、ルチアーノの顔が目の前に迫っていた。視界の端に腕が見えるから、瓶が持ち上げられているのだろう。訴えるなら今だと思いながらも、身体は動いてくれなかった。
    「………………」
     声を出そうとしても、言葉は何一つ出てこない。水は、もう首の回りまで迫っている。じりじりと上がってくる水位は、ついに僕の口元へと届いた。必死に喉の息を止めて、満ちていく水から生き延びようとする。
     身体は、ゆっくりと水の底に沈んでいった。もがいて上を目指そうとしても、身体が凍えて動かない。息が続かなくなって、口から大量の泡が溢れ出した。苦しい。息ができない。朦朧とする意識の中で、何とかルチアーノを見る。
     彼は、にやにやと笑みを浮かべていた。嬉しそうな笑顔で、死にかけの僕を見ている。そのおぞましい笑顔だけは、なぜかはっきりと認識できた。

     そこで、僕は目を覚ました。心臓がバクバクを音を立てて、悪寒と吐き気を感じる。布団の中に入っているのに、身体は凍えるように寒かった。
     自分の身体を抱えると、大きく深呼吸をする。身体が震えていて、止まってくれそうにない。命の危機を感じる恐怖は、僕の心を蝕んで離さなかった。鳥肌を立てる両腕を擦って、何とか気持ちを落ち着けようとする。
     布団の中から足を出して、僕はようやく気がついた。冷えているのは、僕の身体だけでは無かったのだ。
     僕たちの眠る部屋全体が、冷やかな冷気に包まれていた。つい最近まであんなに暑かったのに、急に秋がやって来たのだ。僕がこんな怖い夢を見たのも、急な気温変化のせいなのだろう。
    「どうしたんだよ」
     物音に気づいたのか、ルチアーノが寝返りを打った。僕の隣に寄り添うと、寝ぼけたような声で言う。
    「肌寒くて目が覚めちゃったんだ。かけるものを持ってくるね」
     そう答えて布団から出ようとすると、手首を掴んで止められた。びっくりして振り返ると、ルチアーノが身体を押し付けてくる。
    「寒いなら、僕で暖を取ればいいじゃないか。僕なら、湯たんぽの代わりくらいにはなるだろ」
     意外な言葉に、僕は目をぱちくりさせてしまう。呆然としていると、彼は不機嫌そうに鼻を鳴らした。
    「なんだよ。寒いままでいいのか?」
    「ありがたく暖を取らせていただきます」
     急いで答えると、彼の小さな身体に腕を伸ばした。子供特有の温もりが、僕の身体に伝わってくる。その温もりに触れていると、恐怖から来る震えも、少しずつ収まってくれた。
    「落ち着いてきたか? どうせ、悪い夢でも見たんだろ? 君は分かりやすいからな」
     からかうような声音でいいながら、ルチアーノが僕の背中を撫でる。子供を慰めるような優しい触れ方をされていると、自分が子供になったように感じる。彼は、僕のことなどお見通しなのだ。
    「どうして分かったの?」
     尋ねると、ルチアーノはくすくすと笑った。僕の頭を何度か撫でると、呆れたような声で言う。
    「僕が、高性能アンドロイドだからに決まってるだろ。そんなことも分からないのか?」
     彼はそう言うけど、本当の理由は違うのだ。僕たちが一緒に過ごすようになってから、今日まででかなりの時間が流れた。お互いのことは手に取るように分かるし、いつもと違う態度を取っていたらよく分かる。彼は、僕のことに詳しくなったのだ。
    「そっか。ルチアーノには敵わないな」
     そう言うと、僕は彼の胸に顔を埋めた。子供の小さな身体に包まれていると、赤ん坊に戻った気分になる。
     いつの間にか、恐怖も寒さも感じなくなっていた。ゆっくりと目を閉じて、緩やかな眠気に身を委ねる。トリートメントの甘い香りに包まれながら、僕は眠りの世界へと落ちていった。
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