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    流菜🍇🐥

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    TF主ルチ。ルチにメスガキ風に囁かれるだけの話です。

    ##TF主ルチ

    囁き 部屋に入ると、制服姿の女の子が座っていた。青いセーラー服に身を包み、女の子座りでこちらを見つめている。赤い髪は左右で結われていて、結び目にはリボンが止められていた。両目はくりくりとしていて、顔にはほんのりとメイクが施されている。
    「えっ?」
     目の前の光景に、頭が混乱してしまう。状況が理解できなくて、間抜けな声が出てしまった。目の前に座っている相手が、ルチアーノだと認識できなかったのだ。僕の反応を見て、彼はくすくすと笑う。
    「何間抜けな顔してるんだよ。僕の顔を忘れたのか?」
     飛んでくる声は、ルチアーノそのものだった。甲高いが、どこか低く感じる、不思議な語調の声である。にやりと口元を歪める様子も、いつもと少しも変わらなかった。
    「忘れてないよ。ちょっとびっくりしただけ」
     答えると、彼は満足したように笑った。大きな瞳を細めると、からかうような声色で言う。
    「なんだ。分かってたのか。あんな反応だったから、てっきり忘れられたのかと思ったぜ」
    「忘れるわけないでしょ。それより、どうして、そんな格好をしてるの?」
     僕は、一番気になっていたことを尋ねた。ルチアーノは、女の子の格好なんて好まないはずである。いつもだったら、僕が懇願して着てもらうくらいなのだ。
     僕の問いを聞いて、ルチアーノは甲高い笑い声をあげた。彼がご機嫌な時は、高確率で悪いことを考えている。嫌な予感がした。
    「これは、罰ゲームのための衣装だよ。この前保留にした罰ゲームが、まだ終わってなかっただろ?」
    「そうだけど……。何をするつもりなの?」
    「それは、こっちに来れば分かるぜ。ほら」
     ベッドの上に座り直すと、彼は両手を伸ばした。両足を外側に崩した、所謂女の子座りである。服装のこともあって、妙に艶かしく見えた。
    「先に教えてよ。何をするの?」
     重ねて尋ねるが、にやにやと笑うばかりで答えてはくれない。両手でシーツを叩くと、強い語調で言った。
    「いいから、上がってきな」
     仕方なく、僕はベッドの上に上がった。ルチアーノと向かい合うように、マットレスの上に腰を下ろす。僕に顔を近づけると、ルチアーノは耳元で囁いた。
    「あっちを向きな」
     言われるがままに、僕はルチアーノに背を向ける。顔が見えなくなると、彼は両手で僕の身体を抱き締めた。
    「!?」
     びっくりして、唇から吐息が漏れた。嫌な予感がして、緊張で身体が強張る。何かをされるのかと思ったが、ルチアーノは僕の頬を撫でただけだった。
    「ふふっ。今から、君が嫌がることを言ってやるよ。黙って聞いてろよ」
     そう言うと、耳元で小さく息を吸う。一瞬の間を開けてから、囁き声で口を開いた。
    「君って、本当にゲームが弱いよな。ゲームよわよわ……反射神経クソザコ……」
    「何を言ってるの!?」
     思わず、大きな声が出てしまった。ルチアーノの言葉は、所謂メスガキというジャンルの言い回しなのだ。似合いはするが、普段の彼なら絶対に言わない言い回しだった。
    「黙って聞けって言ってるだろ。僕の言うことも聞けないのか? 」
     反論しながら、彼は僕の口を塞ぐ。しっかりと口元を押さえつけられて、何も言えなくなってしまった。
    「そう言えば、柔軟も全然できなかったよな。身体ガチガチ……関節クソザコ……」
    「君は、料理も下手くそだもんな。お肉こげこげ……じゃがいもぐずぐず……」
    「ひひっ。ざーこざーこ」
     テンプレのようなメスガキムーブだった。どこで覚えてきたのか、丁寧に囁きまで使っている。恐ろしい破壊力だった。
     気が済むまで囁くと、彼はようやく手を離した。跳ねるように後ろを向くと、にやにやと笑ったルチアーノの顔が見える。
    「どうだい? 人間は、年下の女からからかわれると傷つくんだろ? どうだい? 傷ついたか?」
    「傷つくっていうか…………なんか…………」
     僕は困惑してしまう。メスガキというのは、フェチズムのひとつのジャンルである。恋人が演じたところで、少しも傷ついたりはしなかった。
    「なんだよ。平気そうだな。もしかして、ちょっと嬉しかったりしてるのか?」
    「ちょっとっていうか……何というか……」
     答えながら、僕はルチアーノを押し倒した。そっちがそのつもりなら、僕も応じるしかない。そう思って顔を覗き込むと、困ったように目を逸らされた。
    「何するんだよ。離せって」
     もしかして。そんな思いが脳裏を通りすぎる。彼は、メスガキのテンプレートを知らないのではないだろうか。悪いことを思い付いてしまって、心臓がドクドクと高鳴る。仕返しのいい機会だった。
    「ルチアーノは、知らないの? メスガキっていうのは、わからせとセットなんだよ」
    「はあ?」
    「大人をからかった悪い子は、それなりのお仕置きを受けるんだ。自分からいたずらをしたってことは、分かってるんだよね?」
     足元に手を伸ばすと、スカートの裾を捲り上げる。下に履いていたのは、青いレースの下着だった。罰ゲームなどと言いながら、えっちはするつもりだったのかもしれない。身体がほんのりと熱を持ち、下半身に血が集まった。
    「やめろよ。馬鹿……」
     小さな声で言いながらも、抵抗はされなかった。嫌そうな振りをしてはいるが、拒絶する気はないらしい。心臓の高鳴りを押さえながら、僕は彼の身体に手を伸ばした。
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