Don’t Laugh at Our Romanceのあとがき　※ネタバレがありますので、新刊読後にお読みください。
　　
　まず、お読みいただきありがとうございました。お見苦しいところも多々あったかと思います。今後、改善頑張ります。
　今回はド下手ミスラ×経験浅めルチルでした。ゲーム本編でも、伝えたい・相手を知りたいルチルと、実はそれにちゃんと耳を傾けてるミスラが存在していると思っているので、付き合ったらちゃんと話し合ったり改善していったりできる、双方にとって良い形になれるカップルになるかなあと思って書きましたが。
　いろんなキャラもかけて楽しかった〜。ルチルはとっても楽しく声がデカく、ミスラは身悶えて苦しそうに喘ぐの解釈一致すぎる。全部書きたい話でしたが、一番書きたかったのは騎乗位なので、書けてよかったです！　私が書いているからね。今回はとりあえず、楽に、セリフの数に恐れず書くと決めて書きました。プロットも書かず、書きたいところから書いたので、一番最後に書いたのは「ハートストッパー」でした。映画の撮影方法か？　ってくらい進め方ぐちゃぐちゃだったので、話がはちゃめちゃじゃないといいのですが……五回くらい読んだから大丈夫なはず……それもあってか、人生で一番辛くない原稿でした。ただ、寝ずにエロ書いてたので、社会的ミスを犯さないかは心配でした。
　私のお話では、二人は話し合って試してみて、いい感じになったけど、技術が上がったていうよりは、「互いに相性のいい相手になった」という感じだと思って書きました。あと書いてたら、どんどん互いに甘え甘やかしの状態に勝手になって最高だなって思いました。甘やかし永久機関。ルチルといる時のミスラ、IQ50くらい上がってるんですよね。それから、双方ちょっと「流されやす」を大事にしました。ミスルチって互いに「いいな」と思うところと、普通に「ムカつくな」「なんだコイツ」と思ってるのもツボです。直接言ったりもするし、言われても二人とも後に引きずらないタイプ（ミスラの強さ関係を抜けば）ので、ただのクリーンな関係のカップルだなと思います。
　あと書くにあたって、以前友人から「前立腺、最初はおわっwwwって感じだよ」と言われて、そうなのかいつか参考にしようと思ったので、活用したつもりです。またその友人と、他男子と話していた際に、「ストレートの男は精液を汚いと思っているが、ゲイはそうでもない」と聞いて、それはゲイのサンプル一名なので決めつけてはいけないのですが、双方のソレの扱いを聞くと、確かになと思ったんですよね。ストレートの男子は、ソレはすぐコンドームやティッシュと一緒にゴミとして捨てるもので、ゲイの場合はお腹の上に出すこともめずらしくない。そうなってくると、心理的な捉え方が変わってきますよね。その時の彼らの意見を総括すると、「ストレートにとって精液は鼻水、ゲイにとって精液は男の涙」ってことになって、一生大事にしていきたい言葉だと思いました。だからちょっと、もしかしたら作中の表現を気持ち悪いって思う方もいたかなと思うのですが、男の涙のつもりで書いていたので、すみません……お前ら、これからもたくさん泣けよ。
　最後の方の「嵐の日に最初に思い浮かぶ」のは、好きではなく愛だと思いますし、寝ている相手に、思い余って口以外にキスするのは愛だよなあ、と私は思います。

　○ルチルの元カノのネタ、「魔法使いでも兄でもいい子でもなく〜」に関して
　まず、元カノの話についてです。
　ゲーム本編を読んでいて、南の国のみんなも多分運営側も、南の国の魔法使いの扱いを肯定的に受け取っています。しかし、私は差別的ではないか？　と思ったので、その部分を書きました。
　南では、魔法使いがプラスとして扱われていますが、それは結局のところ『特別扱い』しているということですよね。例えば魔力がなくなるようなことがあれば、その元魔法使いの存在価値は失われてしまうのかもしれません。
　この南での魔法使いの扱いを見た時に、「日本における白人」のような扱いかもしれないと思いました。「外国人（だいたい白人）と結婚したい」って、聞いたことがあるけど、これって相手を見てるのではなく相手の属性を見ていますよね。南の国もそんな感じなのかな……と思っていた疑問をそのまま書きました。
　ルチルの「魔法使いでなくても、兄でなくても〜」はそこからつづいています。ここ表現わかりづらかったですよね。ルチルって、結構役割にとらわれているきがしています。「南の魔法使いのルチル」「兄のルチル」「優しいルチル」それに縛られるのって悪いわけじゃないけど、その全てが他者のために思えて、ただの「ルチル」はどこにいるのかな？と思います。
　今のところ唯一感情爆発してぶつかれる相手のミスラが、それを解いてくれるのかな？と思ってます。
　あともう一つ疑問があって。フローレス父の親戚はいないのか？　ということです。兄弟は現状天涯孤独で、街の人やフィガロ・レノックスに支えられながら生きてきたように描かれています。時代的に、人が亡くなりやすい環境なのかも知れませんが、それゆえ父親の兄弟がいないことも疑問だし、祖父母はどこに？　と思うのです。もしかすると、南の国でも「魔法使いは生活に役立つが結婚は別」という考えが古くにあり、表面上魔法使いに有効的だが古い世代は結婚を認めないとかもあるのかな？　と思ったりしました。まあ、レノックスが娘と結婚してと言われたりしているので、ないですかね。

　○EDネタ
　EDネタが全く生かせませんでした。自分の知識、力不足です。
「魔法舎サスペンス劇場」から、ヤリまくると疲れて寝れるんじゃない？　そしたらED治るんじゃない？　という流れだったんですが、それを書けず……
　ちなみに、イメージとしてはミスラは魔法で血流動かして勃起してるんですが、そのためたまに失敗して脳貧血起こしてます。

　○タイトルなどについて
　Don't Laugh at Our Romance→小説・映画「人のセックスを笑うな」
　英題「Don't Laugh at My Romance」より借用
　作者が、書店の同性愛コーナーで笑ってる人を見て思い浮かんだ言葉だそうでいいなと思い。私はこの作品を見たことはないです。すみません。

　アバウト・アス→アマプラドラマ「This is US」からインスパイア
　見たことない。けどタイトルが好き。

　ハーフ・オブ・イット→Netflixドラマ「ハーフ・オブ・イット:面白いのはこれから」
　学生たちのLGBTドラマ。おもしろいです。

　ハート・ストッパー→Netflixドラマ「ハート・ストッパー」
　日本人に馴染みやすいBLぽいときめき満載のLGBT映画。面白いです。

　グッド・アズ・ヘル→LIZZOの同名楽曲。
　歌自体は「お前と別れて最高だよ」って話なんですが、曲調とタイトルも好き。グッド・アズ・ヘブンのほうがよかったかなあとは思うけど。クソ最高って感覚で受け取って欲しいです。

　バトル・オブ・ザ・セックス→映画「バトル・オブ・ザ・セクシーズ」
「グッド・アズ・ヘル」の前はこれにしようと思ってたんですが、あまりにも直接的すぎるのでやめた。映画は社会問題を扱っていて、面白いです。

　オリジン・オブ・ラブ→映画「ヘドウィグ・アンド・ザ・アングリーインチ」劇中歌
　プラトニックの語源のプラトンの愛についての話で出てきた、愛の起源についての歌。愛の起源とは、人は元々四つずつの手足をもつ球体で、雷によって二つに分けられた。だから、片割れを探し続け、再会すれば一つに戻りたく、抱きしめ合いたい、それが愛だというやつです。

　ラスト・ナイト・イン・ノース→映画「ラスト・ナイト・イン・ソーホー」
　映画です。楽しく心が晴れる映画ではありません。けど名前いいですよね。

　ラスティカのティーパーティー理論→バズった性的同意について、紅茶で紹介した動画
　性的同意についてでした。BLやTL作品って性暴力が普通のことのように描かれることが多く、フィクションなので好きにやるのが一番なのですが、この話のミスルチは同意を大事にしていきたいなと思い書きました。作品全体を通して、「いや」「やめて」と言わればそれはやらない、主体的に楽しむ二人を書きたかったので書いておきたかったのです。多分ミスラは他人の言葉の真意がわからないタイプですが、ルチルは言葉やときにバンバン叩いて教え込めるなと。主体的に楽しんだ結果、とても喘ぎ声がデカくなりました。大きな声で伝えてえらい。ラスティカはそういうこと、知ってそうだしやさしく教えてくれそうだなと思って書きました。

　次はNY現パロ、元非合法職業ミスラ×一般人ルチルを書きたいなって思ってます。感想ください！