甲柴「ん、さむ…」
プレハブに住むようになってからは、犬飼が同室に居るため夜に抜け出すことができなくなってしまった。だから最近では大人しく夜はベッドに寝転がり暇を潰す羽目になったのだが、やはり物足りない。
人肌が恋しいなぁ、と思いながらスマホを触っていると、ふと視界の隅にゴソゴソと動くものが見えた。
「な〜に、シバケンもう寝るの」
「あー、特にすることねぇし暇だから寝るわ」
そう言って寝る体勢になったシバケンを横目で見ながらふーんと返したあと、あ、とある考えが頭に浮かんだ。いい事思いついた♡
「ねぇ、シバケン」
甘えるような声でこちらに背を向けて寝ているシバケンを呼べば、不機嫌そうな声で、んだよ、と返ってきた。それにふふふっと笑いながら自分が寝転がっていたベッドから降り、シバケンの寝ているベッドに腰掛けた。
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