キミの遺伝子を残したい僕とそういうのはどうでもいいキミ■
ルカはうつくしい。ルカは格好いい。ルカはかわいい。逞しい。綺麗なブロンド。魅力的な顔立ち。恵まれた体躯。愛嬌と冷徹のギャップ。どこを取っても、ルカは素晴らしい。これは僕の盲目的な考えだろう。だけど少なからず同じような考えの仲間は存在するだろう。彼には、そうさせる魅力がある。なんてことをルカに肩を抱かれて流れるドラマを眺めながら考える。僕のこめかみに頬ずりしながら、あったかいルカはテレビに夢中で、全く集中できていない自分には気づかない。流れるストーリーはシンプルで、それなのにそこかしこで心臓がぎゅうと鳴く。ルカはそれをときめきと捉えて、僕は苦しみと解す。それを理由に言い合いなんて怒らないけど、人の考えって人の数だけあるんだなあと実感する。違いにドキドキするのだ。それって素敵なことだと知った。
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