ある「元」光の戦士の6.02その3 必要な資材を製作してカイ・シルに渡す。彼はいつも感激し、報酬としてクラフタースクリップを渡してくれる。これがあれば、特別な食材を分けてもらうことができる。
マテリアと交換して売却するのも悪くない……。
「それにしても、どら褒めるやん」
「どら」
フェオが不思議そうな顔でフィーネを見る。
「ごめん。方言でちゃった」
普段は標準語を心がけているのだけど。
「すごく褒められたな、ってこと。カイ・シルはおおげさだよ」
「あなた器用だとは思うわよ」
フェオはふぁ、とあくびをしている。彼女にとってユールモアは退屈なようだ。
「『美しい枝』に褒められるのは悪くないねえ」
フィーネは口元を拭きながら皿を重ねる。自分の分とフェオの二人分だ。
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