あれから約1週間、様子を見ながら仕事をしていたが何事もなく完治。でもうっすらと痣は残ってしまった。もしこれでおよめに行けなかったらぶん殴る。
ミエルをはじめ治安維持の皆から説明を頼まれたけど、キッカから言えるのはあの時間に外を出歩いてノワルナに襲われたってことだけ。ロッカーの中を見ているミエルはなんとなく察してそうだったけど、厳重注意と夜中に出歩かないことを言い渡された。
拘束時間から脱し、向かうのはタミヤの道場。
ちょうど休憩時間なのかヒトはまばらだった。
キッカに気づいて、タミヤはこちらに歩いてきてくれた。
「キッカちゃん、久しぶりだねぇ。体調は大丈夫かい?」
「うん、もう大丈夫だよー。…あのね」
タミヤはキッカの様子に気づいてか、少し離れたところに移動し、座って話そうかと促した。
507