ファミリークリスマス12月7日
「ふぅ〜やっと帰ってこれた」
疲れをにじませる表情のイレブンが、さらさらな髪の毛を掻き上げる。
「思ったより時間がかかっちまったな」
カミュも同じように、左手で美しい青髪を掻き上げて整えながら答えた。
「でも、いいものが手に入ったから良かったよ」
「だな。さあ、さっさと支度を始めるぞ」
外は真っ暗ではあったが、腰を落ち着ける前にと、夕食も後回しに準備を始めた。
二人は先日、ユグノア復興時に伐採した小ぶりの針葉樹を一本もらってきていた。これを今年のクリスマスツリーにしようと打ち合わせていたのだ。
「ロウじいさんも来れたら良かったのにな」
「今年はサマディーのお城に招かれてるんじゃ、仕方ないよ」
「本当にそれ、イレブンは行かなくていいのか?」
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