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    hiyori_odayaka

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    hiyori_odayaka

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    相マイです。相澤が山田に対して抱いてる感情が、あまりにも重たく、それこそ山田をどこにもつれて行きたくない、家に置いておきたい、くらいのドロドロさで、それを悟られないように頑張ってたけど、任務でヘマして山田に知られちゃう話。相澤は任務でヘマしない人間ですが!この話書きたくて!ヘマしてもらいましたごめんね!!!

    #相マイ
    together

    相澤の愛【相マイ】山田サイド

    消太の俺に対する愛情って、如何程のものなのか。
    そんな、めんどくぜー彼女みたいなことをふと、思ったりした。
    別に不満があるわけではない。セックスが淡白とか全然そんなことないし。なんならねちっこいしやめて欲しいし。てかあいつ何ラウンドすんだよ。怖ぇよ。
    話が逸れたけど。
    何も不満はなくて、めちゃくちゃ愛されてる自信はあるんだけど、あいつは「感情」を隠すのが上手いから。なんか、こう、俺に対してどんな気持ちで接してるのかな?みたいなことが気になった。
    俺は多分、すげーストレートで、消太がいないと生きていけない〜とか、毎晩ベッドで一緒に寝たい〜とか。美味しいご飯食べて、デートしてさ、甘いキスしてエッチしたいとか。わかりやすいものなんだけど…あいつってそんな分かりやすい物差しがあるんだろうか?と考えてしまった。
    あんまり「こうしたい」とか言わねーし。セックス以外で。あれ?あいつセックスのことばっかじゃね?
    まぁ、一緒にいて、俺のことをすげー愛してくれてるのは伝わってるから。たまにすげー俺のこと愛しそうに見てくるし。拗ねたり、嫉妬したり、ちょっとあざとい顔してきたり。周りの人間にはさっぱりわかんねぇらしいが。俺にはわかっちゃうんだよな〜。
    なら、それでいっか。


    相澤サイド

    出動要請があり、路地裏にて敵を待ち伏せ中。情報によると若い女らしく、個性の詳細は不明。個性を食らった一般市民やヒーロー達は昏睡状態。早急に確保し、個性解除をしてもらわなければならない。

    「!」
    「おにーさん」
    「…お前が、この辺りを騒がせてる敵か?」
    「あは、騒がせちゃった?いやーなかなか【良い人】が居なくてね?」
    「(良い人…?)」
    「やっと見つけたよ。おにーさん、良い人だね。」
    「!!」

    動きが早い。間一髪触れられずに済んだ。どんな個性か分からないため、容易に触れられることも出来ない。

    「およ?個性が…へぇ、おにーさん個性消せるの?怖いなぁ…」
    「…」

    何も答えず捕縛布で応戦し、なんとか捕縛できた。

    「あーあ、捕まっちゃった」
    「こちらイレイザーヘッド。標的を確保しました。そちらに…」

    個性抹消を解除し、警察に連絡していたら、ふと後ろから背中を触られた。

    「…!??」

    そこから俺の視界はブラックアウトした。

    「おにーさん。誰が標的は1人って言ったの?言ってたとしたら、本当この社会の警察は無能だねぇ」
    「んふふ…」

    意識が途絶える中、2人の女の声を聞き、俺は眠りについた。


    山田サイド

    「イレイザーが敵にやられた…?」
    「落ち着いてくれ、敵はちゃんと捕まり、個性の解除方法も、一応聞き出せた。成功すれば、特に問題はないはずだ。」

    その日俺は、消太とは別件で出動要請があった。先に帰っており、消太の帰りを待っていたところ、塚内さんから連絡。
    今すぐ指定した病院に来て欲しいとのことだった。そこにはぐっすりと眠り込んでいる、消太の姿があった。

    「外傷は特になし。レントゲンやMRIも撮ったが、身体に異常はないそうだ。」
    「個性の解除方法、分かったんですよね?今すぐやれば…そもそも何でイレイザーがこんなことに?」
    「いや、それが、だね…」
    「?」

    塚内さんの話によると、犯人は双子。1人は人や物の気配を消せる個性で、もう1人は夢で欲望のままに過ごさせる個性らしい。犯人が双子という情報がなく、しかも2人の連携により、消太はやられてしまったと。犯人の事情聴取によると、「他の人は解除してあげる。けど、あの、個性を消せる人?あの人はダメ。私たちは解除してあげない。自力で解除して欲しいなぁ。えっとね、恋人を連れてきて?そして、恋人と手を握って、目を瞑るの。その恋人さんが、夢の中で、あの個性消せる人、見つけられたら…一緒に抜け出せるかもね。保証はしないけど」
    だそうだ。ふざけてやがる。

    「俺まで入って…抜け出せなくなったらどうします。」
    「その時は最悪だが、心操くんに頼ることになるかもしれん。だが、今、彼は学生の身。巻き込みたくない。申し訳ないが、一度試してみて欲しい。犯人が嘘を言ってるかどうかはきちんとこちらでチェックしたところ、問題はなかった。」
    「…わかりました。」

    しょーもねぇ敵に捕まりやがって、消太。
    手を握って、目を瞑る。
    待ってろよ。

    気がついたらあたり一面真っ暗だった。部屋というより、空間。どこまでも暗闇が続いていた。
    物は何もなく、あるとしたら水。床に数センチ程度水が張っていた。

    ちゃぷり、ちゃぷりと音を鳴らしながら、ゆっくり歩き出す。

    「消太!!おーい!消太!いるのか!?居たら返事してくれ!俺だ!ひざしだ!」

    ここは欲望のままにすごせる夢のはず。その割には真っ暗で不気味だった。
    あいつの欲望ってなんだ?この暗闇だからな…ずっと寝るとか?にしてはなんで床が水なのか…。

    ふらふらとあてもなく歩きながら、消太を呼ぶ。
    すると、いつのまにか、背後に消太が立っていた。

    「消太…!!!心配したんだぜ!珍しいヘマしたなぁ?早くこんなところ帰ろーぜ。」
    「…」
    「…どうしたんだよ、ここがそんなに気に入ったか?あ、ほら、明日休みだろ?だと思ってさ、ちょっと夜食作って待ってたんだぜ。あと、んー、なんか色々準備も万端。わかるよな?」
    「……」
    「おい、なんだよ、消太…」

    消太の様子がおかしい。いつも無表情だけど、だけど俺には伝わってたはずなんだ。喜怒哀楽が。でも今の消太の顔は、初めて見た。なんだよ、どうしたんだよ。
    本当に本物の消太…?それすら疑いたくなるくらい、いつもと様子が違っていた。

    「しょう、
    「帰ってくれ」
    「…は?」
    「帰ってくれ、頼む。お前に、怖い思いをさせたくない。」
    「は?何言ってんだ?ここで、何かあったのか?だとしても俺は一応ヒーローやってんだけど?」
    「違う、そういうんじゃ、ない」
    「違うって…じゃあなんだって……!!?」

    ガクンッと膝の力が抜けた。
    足元を見ると、さっきの水が沼になっている。しかも数センチどころでなく、膝下まで沼に浸かってしまっている。
    足も動かない。

    「ぁ…!?なんだこれ…!?」
    「悪い、悪い、ひざし…」
    「は?おまえのせいじゃ……!」

    その沼は、消太の足元から真っ直ぐと、俺の足元へと伸びていた。

    「なん、だ、これ…」
    「悪い、ほんと、すまん…」
    「謝るだけじゃわかんねぇだろ!何が起きてんだよ!ちゃんと説明しろって…おまえ…」
    なんて情けない顔してんだ、消太。

    見たこともない、情けない顔をしていた。朧が死んだ時でさえ、あんな顔をしていただろうか。
    今にも泣き出しそうで、でも、ただ悲しいんじゃない、苦しくて、今にも何かを吐き出したい、そんな感じ。

    動けないほどの沼のはずなのに、発信源だからなのか、夢だからなのか。
    消太はずぶずぶとこちらに歩みを進めてくる。

    「消太、どうしたんだよ、何があった?ちゃんと言えよ。そういうの、非合理って言うんじゃねーのかよ。合理的なおまえを見せろよ」
    「違う、違うんだ。ごめんな。ひざし。」
    「ッ!!!」

    消太は俺を押し倒しながら、俺の首元に噛みついた。
    ドボンっ、と沼に浸かった後、俺を抱きしめ、頸の近くを噛んだかと思えば、ディープキスをかましてきた。
    沼の中は、息こそできるものの、消太の香りでいっぱいで、首や頸を噛まれるたびに快感が身体を走り回り、キスされた時にはもう、脳も体もドロドロにされていた。
    体がちゃんと形が残ってるのか、怪しく感じるくらい。溶けてしまったんじゃないかと思うくらい。
    体はもう動かない。まるで消太の沼に囚われたみたいな。

    あぁ、そういうこと?
    俺ってば、もっと自惚れちゃって良いわけ?
    消太の欲望は、俺を…

    分からないけど、脳が溶ける中、そんなことを思った。
    そういや、消太の愛ってどのくらいなんだろう、なんて考えてたなぁ。
    こんなに、ドロドロしてて重たかったのか。
    俺を捕らえて、動けなくしてしまいたいくらい。


    ふと、消太の情けねぇ顔が浮かんだ。

    分からないけど、応えなきゃと思った。
    消太。消太。

    「しょ、、た」
    「!」
    「おれ、おまえの、この愛、たまらなく…いとおしいと、おもってるぜ?」
    「……!!」
    「ドロドロに、とかしてくれよ、たのむ」
    「ばか、やろ…!」




    ふと気がついたら、病院だった。
    「プレゼントマイク!イレイザーヘッド!おかえり!!よく帰ってきたね!!」
    「あ…塚内さん」
    「良かった…結構長いこと眠ってたから心配したよ。何もなかったかい?」
    「あー……」

    ちらり、とベッドに横になっている恋人を見る。
    少し動揺してるようだ。

    「そうっすね、探し出すの、時間かかっちまって。特に何もなかったです。心配かけました。」
    「良かったよ。僕は報告に行くから、2人でゆっくりしていてくれ。」

    気を遣ってくれたのか、塚内さんはあまり深く聞くこともなく、出ていってしまった。

    「Hey、消太くん。なんか、言うことない?」
    「………悪かった」
    「あ〜??違うだろ?なんで謝るんだよ」
    「怖くなかったのか」
    「何が」
    「あんな、」
    あんな、ドロドロした、もの。感情。束縛。捕らえて離したくない、なんて気持ち。

    「っぶは!HAHAHA!」
    「何笑ってんだ」
    「俺のこと舐めすぎだな。あんなもん屁でもねぇ。むしろ愛感じちゃって最高だったね」
    「…はぁぁ〜〜〜」

    頭を抱えてため息をつく消太。

    「んだよ。いいことじゃねーか。俺、消太がそんなに愛してくれてたなんて、知れて嬉しかったぜ」
    「知らねーぞ」
    「んぁ?」
    「ここまで知られたら、もう俺は開き直るからな。今まで以上に束縛するし、嫉妬するし、今晩は一切寝かせないからな。気絶しても起こしてまたヤルからな。」
    「…ぇ、え?なんか最後凄いこと言わなかった?Heyマジ?あれ?思ってたの違う」
    「違わねーだろ。体感しただろ。あそこで」
    「いや、そーなんだけど。怖い怖い。俺明日生きてる?」
    「死なねー程度に天国見せてやる」
    「oh…怖いけどめっちゃかっこいい…」


    この後、誰かと話してれば嫉妬されるし、連絡入れ忘れてたら誰とどこにいたのか問い詰められるし、夜は今まで以上に、甘ったるい前戯に、食われるみたいなセックスになり、あの空間で起きたことを少しだけ後悔しつつも、あの時ああやって消太が心の内を全て開いてくれて良かったなと大分満足している、消太に激甘な山田ひざしがいる。
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    hiyori_odayaka

    DONEユウキさんお誕生日小説です。大大大大大遅刻。本当すみません…!!!相ひざリクエストだったんですが、なかなかラブラブな、強烈な愛情を感じさせる相ひざが書けませんでした…無念すぎる…また機会があれば加筆修正したいくらいです。設定は山田高1、澤が担任教師です。
    Please,catch me if you can.それは、どうしようもないものだった。
     今振り返っても、どんなに考えても、避けようがなかったと思う。それくらいの、衝撃だった。
     高校初日。入学式があるかと思いきや、突然現れた担任の先生である相澤先生。その日はレクリエーションもなく早速しごかれ、クラスメイトは満身創痍だった。しかし俺の気持ちはもっと別のところにあった。おそらく、俗に言う一目惚れなのだろう。もちろん俺も例外なくしごかれて、ヘトヘトだったけど、それを超える甘くて苦しいこの気持ちを受け止めるのでその日は精一杯だった。
     その日から、ヒーローになる為の努力は勿論、その上で相澤先生に好意を持ってもらえるように努力しまくった。授業後に復習の為だと声をかけ、校内でたまたま見かけたら声かけてスキンシップも取ったりして。そんなことで相澤先生が俺なんかを好いてくれるなんて思ってもないけど…やれることは全てやりたかった。ヒーローなら、きっとそうするだろ?
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