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    ji999az

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    ji999az

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    ホービーとパヴィトル小咄。

    ホービー、カノンイベントでのあの発言からしても、親友やバンドメイトや仲間達のことはすごく大事にしそうだし、雨宿りの場も吐露できる場も貸すけど、自分や自分のアースのことは絶対に誰にも預けないし、自分がしんどい時も助けを呼ばない気がするんですよね……『呼べない』ではなく『呼ばない』。『自分の傷も痛みも自分のものだ』って。やきもきする面々多いと思うんですよ(強めの妄想)

    あくろす小咄(パンクとインディア)「そら、オマケだ。持っていきな」
    「わぁああ、こんなに! 有難う、マダム!」
    「いつも悪いな」
    「なぁに、悪童が可愛い子連れてきたんならサービスするってのが人情だろ」
    「まだ未成年だ。手を出してくれんなよ」
    「出すか! ウチらをなんだと思ってんだ!」
    「あははは! また来るわ!」


    「味は」
    「む! ほぃひ!」
    「ふははっ、リスみてぇ」
    「んむ………ほぐひぃ」
    「口んなか片付けてから喋れよ、噎せっぞ」
    「………ん! 意外だったな、って言いたくて」
    「なにが」
    「………あのさ、君の前でしかも君の地元で」
    「ん」
    「その、言葉は悪いけど………ブリティッシュ自体の料理って、『美味しくない』って言うだろ?」
    「ああー、言うな、言う。階級ごとに食いもんも違ってたし」
    「うん、そこ僕も教科書で読んだ。一般的なオススメもフィッシュ・アンド・チップスしか知らなかったから。こういうの食べられるの嬉しいよ!」
    「異文化交流ができてなによりだ」
    「今度僕のとこにも食べに来てよ! 美味しいご飯、いっぱいご馳走するから!」
    「パヴんとこの料理か………って、どうせ大盛り予定してんだろ。さては俺を太らせる気か?」
    「ホービーが細すぎるのがいけないんですー、この腰とか! 何食べてるのさ! 僕の知ってるシャーマンでもこんなに細くないよ!?」
    「おいこら、手癖悪ぃな! 仕置きされてぇか!」
    「わわわわ、いたたたたた! ギブアップ! ギブアップ!」

    「——」
    「…………HB?」
    「俺の肩越し、見てみろ。気付かれるなよ」
    「………あの一団?」


    「…………」
    「…………」
    「…………ホービー」
    「なんだ」
    「ひとつ聞いていい……?」
    「さっきの連中か」
    「うん、あいつらって、《なに》?」
    「ファシスト共の子飼い。権力者に首輪で繋がれて必死に尻尾振ることに無上の喜びを見出してるクソ連中だ」
    「お揃いのエンブレム服で、仲良しアピールすごかったね……みーんな似た顔つきに見えたよ」
    「やってる事は事実クソッタレだから、ああいうヒデェ顔になるのさ。市民達の抗議活動やそれを支援する連中に難癖付けて、力づくで妨害すんのが連中の日課だ。『うちのエンブレムを勝手に使うな』って声明出した企業がどうなったと思う? 即日取り囲まれての焼き討ちだ。今もまだ裁判沙汰になってる」
    「ぅわぁ………それって警察や軍は」
    「止めると思うか?」
    「思わない」
    「正解。建国記念日が近い。ああやって大手を振ってんのも俺らや市民への威圧目的。騒ぎの種になるやつぁ、根こそぎって狙いだろうよ」
    「誰のための記念日なんだろうね。——ね、ホービー」
    「ダメだ」
    「まだ何も言ってないのに」
    「こっちは俺のアース。お前にはお前のアースがあるだろ、パヴ」
    「それって命令?」
    「俺が命令嫌いって知ってて言ってるな?」
    「言ってる。僕やグウェンにそれをしないってのも」
    「察しのいい悪友を持てて幸せだ」
    「褒めてくれるの嬉しいけど、譲歩する気は?」
    「ないな」
    「グウェンには」
    「『暫く忙しい』『暇んなったら知らせる』って送っといた。ミゲルやジェシカならなんやかんや任務振んだろ」
    「……………」
    「パヴィトル」
    「………ホービーってそういうとこあるよね」
    「あん?」
    「自分でぜーんぶやろうとしちゃうじゃないか」
    「自分のことは自分でやるもんだろ」
    「僕だってホービーの役に立ちたいのに」
    「ロックロールな寝相をアップグレードしたら頼ってやるよ」
    「茶ー化ーさーなーいー!」
    「おーおー揺れる揺れる、こりゃ首折れるな」
    「嘘!?」
    「嘘。けど一般人にやったら折れるやつだぞ。間違ってもGFに……」
    「やらないよ! ガヤトリィ、すっごく素敵でいいコなんだから!」
    「知ってる。会う度、何百回も惚気を聞かされてるからな」
    「そんなに!? ………盛ってない?」
    「むしろ減らしてる」
    「仕方ないじゃないか、実際素敵なコなんだから」
    「お前のそういうところを俺も愛してるぜ、悪友」
    「………あーもー分かったよ、でも! ほんとに困った時は頼ってよね! 僕だって君の友達だし、とびっきり優秀なんだから!」
    「………ふ、覚えとくよ」
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    ji999az

    SPOILERグウェン加入の日のソサエティ小咄。
    ミゲオハ、まだグウェンが加わったあたりならホービーの自由人っぷりにぶん回される度に怒鳴ってそうだなと書いてたら、漫才が延々続いてしまったので泣く泣く削りました。
    あの性格じゃ相当な時間掛けないと「お前の話は聞かない」まで到達できないと思うんですぉ……ばんがれミゲオハでもメンタルヘルスも受けようミゲオハ(主旨がずれてるキャプション
    あくろす小咄(SS加入初日編)。トンネルの向こうは…………って、いつだったか学校で読んだ本にはあったけど、広がっていたのは馴染んだ景色とはまるで違う白銀色の建造物。空にひたすら伸びていく道には特急列車と車が走っている。あれはどこまで行くんだろう。
    「スパイダーソサエティの本部にようこそ」
    『まだまだ改装中のエリアもあるけど、壮観でしょ〜』
    「ぅ、うん………凄い………!」
    マルチバースを守るスパイダーマン達の組織。さっきすれ違ったスパイダーマン達も歴戦の強者達。紛れもなくエリート達なのだと肌でも分かった。
    今日からはここで生きていくんだ、と脱いだマスクを握りしめる。
    元のアースへはもう戻れない。ここ以外、生きていく場所はない。
    わたしは、ここでわたしの居場所を勝ち取って証明するしかないんだ。
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    ji999az

    SPOILERホービーとパヴィトル小咄。
    ネタバレです。
    ラストの《バンド結成》前、時系列的には https://poipiku.com/6366634/9027867.html の後。
    あの短時間でメンバー結成となるなら、パヴィトルに《ほんとうのこと》を説明する係は対等な友人のホービーであってほしいなぁとも……。

    本編の大人層もですが、若者層も若者層なりに悩んでもいるし考えているってのを描いてくれてたので。
    あくろす小咄(パンクとインディア2)。「よぉ」
    「!? HB、どうし……」
    「シッ、ちょっと面貸せるか」
    「? え、でも、今、僕のアース……」
    「分かってる。…………その件でも話しときたくてな」
    「此処じゃダメってこと……?」
    「…………」
    「………分かった。でも此処が心配だから長くは無理だよ? あと何かあったらすぐ戻るからね?」
    「おぅ」



    「……カノンイベント……」
    「ソサエティではそう呼んでる」
    「なんだよ、なんなんだよ、それ………」
    「……………」
    「ホービー、どうして僕に?」
    「お前には知る権利がある」
    「つまり、これ、君の独断………?」
    「ああ」
    「なんで、ソサエティは、だって今」
    「お前のアースに残って作業してる奴以外はマイルス狩りに出た。今連絡取ったってあそこは最小人数だろうよ」
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