神の域「やっぱり死んだか、鷲巣よ。」
尚香の列の最後尾にいた白髪の青年はそう言った。
彼のあまりの無礼な態度に空気は強く張り詰めた。
「お前も人の子だったってことだ。よく分かっただろう。
ただ、向こうに行っちまってからは分からない。お前なら本当に神になれるかもな…。
俺も昔は、早く死にたかった。死ねば助かると思っていた。でも、お前とやり合ったあの一晩でその考えは変わった。そして今、俺は生きている。
後でー俺がそっちに行った時ー教えてくれ。あの時の俺は正しかったのか、それとも今の俺が正しかったのか。
ただ俺は、お前に拾われたこの命を無碍に扱ったりはしない。その時が来たら、しっかり、俺らしく、その時は綺麗に終わってやるつもりさ。
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