「あの、向坂ハンター」
「なんでしょうか、水篠ハンター」
「その、近いんですが・・・」
ぴたりと旬の真横にくっ付いており大変動きにくい
時折すんと嗅がれており内心汗臭いか!?と一人焦る
汗臭いのなら離れて欲しいのだがなぜ嗅ぐのか旬には理解できなかった
「あ、いえ・・歳の近いS級ハンターなんて水篠ハンターが初めてでしたから、その嬉しくて」
嫌でしたか?
少し上目使いで旬を見上げる向坂にうっ・・と返答に詰まってしまう
だがそんな理由でそこまでくっつく必要はあるのか・・・・それに
「その、大丈夫なんですか?向坂ハンターは確か匂いに・・」
向坂ハンターの嗅覚の話は有名だ
ランクが強いほど匂いがきつくなるらしく採掘で参加した時も鼻にハンカチを当てていたのは覚えている
旬のランクはS級、かなりキツイのではと心配してしまう
「その、不思議なことに・・水篠ハンターはいい匂いがして・・・・」
うっすら赤面し、だから、その・・・と言い淀む向坂に旬は困惑する
自身がプレイヤーと逸脱しているから判定も変わっている?
んなバカな・・・
ははは・・・と考え行き着いた考察に呆れてる旬をよそに何かを決心した向坂は
旬の目前に立つと旬の両手をそっと掴み、決心した顔をして爆弾を投下した
「水篠ハンター、一緒に住んでいただけませんか・・・!」
「なんでそうなる!?」
この人怖い・・・!!!
全力で逃げる水篠ハンターと追いかける向坂ハンターが目撃され
実は不仲!?とテレビや雑誌に面白おかしく書かれ頭を悩ませたのはまた別の話である