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    JSnaey

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    a_akai_chan

    MEMO男モブファン視点祓本夏五
    エロはまだない
    『ーーーじゃあ、今週はこの辺で。また来週お会いしましょう』
    『じゃあなーお前ら。放送見てくれてサンキューな』
    画面に映る二人の男が、締めの言葉を口にしながら手を振っている。
    「ふぅ…今日のじゅじゅちゅーぶ放送で投げたスパチャはざっと50万くらいか…記念放送だし、今日はいつもより多めに投げてみたけど、さとぴ、喜んでくれたかな…?」
    俺はパソコンの画面を確認し、ふー、と息を吐き出しながらデスクチェアの背もたれに深く背中を預けた。今をときめく超売れっ子芸人コンビ、祓ったれ本舗、通称祓本。
    そのコンビの結成一周年記念のネット生配信が本日行われたのだった。俺は結成時から祓本を追っていたファンのひとりと言うこともあり、いつもよりサービスの多い記念放送は、俺にとっても有意義なものだった。
    「それにしても、今日のさとぴも可愛かったなァ…」
    俺は今日の放送でのさとぴの天使のように可愛い顔を思い出し、胸いっぱいに沸き上がる幸福感を噛み締めた。
    祓ったれ本舗。名もないルーキーから瞬く間にのし上がり、現在は人気絶頂の漫才コンビ。俺はそのコンビの片割れ、五条悟(なお、ガチファンの間での呼称は『さとぴ』である)と 6629

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    TRAINING5/14ワンライ
    お題【祝福/胡蝶の夢/ふりがな】
    幸せで、怖い夢をみる五条のお話です。高専時代のお話。
    毎夜みる夢 繰り返し何度も見る夢がある。俺はその中で高専の教師をしていて、硝子や、面倒だが可愛らしい生徒たちに囲まれている。そしてそんな俺の隣には髪型を変えた傑もいて、彼もどうやら俺と同じく教師らしいことが分かる。俺たちはその夢の中では呪術師を続けていて、やはり友人であり恋人同士だった。
     ここまではよくある俺の願望なんだろう。でも不思議なのは、見たこともない小さな女の子の双子二人が傑になついていることで、彼女らは俺にひらがなで書かれた肩たたき券(肩の部分には可愛らしいふりがながふられている)をくれる。「傑さまと仲良くしてくれてありがとう」「傑さまは寂しがり屋さんだから」そんなふうに俺に言った後、「結婚式は私たちがお花を撒いてあげるからね」なんてませたことを言ってきゃーって叫びながら走り去ってゆく。どうやら彼女らは俺たちの関係を知っているようで、傑も俺もここにいる人々には隠していないようだった。俺が面倒を見ている生徒たちも笑っている。「早く結婚しなよ先生」「見てるだけで恥ずかしいから早く結婚したら」「傑さんと一緒にいたらちょっとはマシになるんじゃないですか」生徒たちは口が悪かったが、俺たちの仲を祝福してくれる。いやあ、僕もそろそろ結婚したいんだけどね、傑が恥ずかしがってさぁ。——僕? あれ、俺は今僕って言った? なんで? そういえば傑がせめて僕って言えって言ってたよな。俺って言うのはよしたほうがいいって。夢の中でそれを思い出してるのかな。俺はまばたきをする。しかし次の瞬間双子が消え、傑が消え、生徒たちも消え、結局残ったのは硝子だけだった。そして彼女は言うのだ。「また気づいちゃったね」と。「気づかなきゃ夢を見てられたのに」と。俺は混乱する。僕は混乱する。そしてまばたきをして、ぼんやりと天井に向かって手を伸ばす。この部屋には、最後まで残ってくれた硝子ももういない。僕は、いや俺は、自分の部屋でどうでもいい夢を見ていたことに気づく。すぐにどっちが夢なのか分からなくて、携帯電話を触る。表示された年月日から、まだ自分が高専生であることに気づく。良かった、俺はまだ高専生だ、傑もいる、硝子もいる、見知らぬ生徒たちや双子の少女たちもいない。俺は吐きそうになりながら着替え、傑の部屋を訪ねる。するとそこにはまだ眠っている彼がいて、俺はその横顔の尊さに泣きそうになりながらベッドの脇に座り込む。
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