年越しカタオモイ 幼馴染が好き。
この気持ちに気付いたのはいつだったか。
確か中学に入る頃にはすでに意識していて、卒業するタイミングで一度告白をして、それから……
(有耶無耶にされて現在に至る)
もう高校も三年になって随分と経つというのに未だにこの関係は進展しない。そもそもあの告白が有耶無耶になって無かったことになっているのが問題なのだ。何故そうなったのかはもう思い出せない。だが、このまま幼馴染から何もない、というのも癪に障る。
(なんで)
あの時のことを思い出そうと記憶を辿っていく。もしかすると、告白が届いていなかったのかもしれない。口にした言葉を必死に思い出し、当時の記憶の映像を呼び起こす。
確か中学最後の大会が終わって、二人で夜道を歩いている時だ。白鳥沢に負けて、高校に入ったら必ずへこませてやると誓った帰り道。他愛ない話、高校の話、色々と話して、不意に立ち止まった時。
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