【side:Mysty】
12月31日。
一人で迎えるカウントダウンは寂しいってだけで参加してしまった飲み会で、オレは早々に後悔していた。
「あっれ〜?ミスティ、飲んでなくなーい?」
「いや、これ3杯目だから…」
「え!それでまだシラフ?!じゃあもっといけんじゃん〜!」
ドバドバ、とファジーネーブルに多分スピリッツの類の酒を注ぎながら、ギャルがケラケラ笑う。さすが陽キャだなぁと思いながら顔を見るが、名前も知らない。誰だっけ。
そもそもこのサークルは文芸部なのだが、ほとんどは幽霊部員で、"人数が多いから入った"みたいなノリのやつが多い。オレも友達のアイヴィーが入ると聞いたので入った。真面目に文字を書いてるのなんて彼女と、一部の人達だけだ。(オレも一応たまに書いている。到底人に見せられたもんじゃないが)
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