全年齢・現パロドレホ 時は年末、大晦日。
とある会場には大勢の観客が押し掛けていた。
白熱のライトに照らされたリングの下、大柄な男が三人立ち尽くしていた。
「さぁさぁ、いよいよ最終ラウンド‼︎ 窮地に追い込まれた"X"はここから巻き返しをはかれるのか⁉︎」
解説の言葉に会場が盛り上がる。
そんな熱狂とは裏腹に、リングの上を不安そうに見つめる男がいた。
「ドレーク……」
ホーキンスの小さなつぶやきは歓声にかき消されてしまった。
*****
「絶ッッッ対にいやだ‼︎ 断る‼︎」
小さな部屋からドレークの大声が響きわたる。
「そう言わずに頼む‼︎」
「このタイミングで会ったのも何かの縁だろ⁉︎」
ドレークに詰め寄るのは、体格が横にも縦にも大きな男・ジャックと、褐色肌に白く長い髪を緩く編み上げてる男・キングだった。
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