名前は影山零治、登場作品はイナズマイレブンです。
かなりの高身長でがたいが良く、年齢が50代(シリーズ2作目のイナズマイレブンGOでは60代)でありながら、くびれができるほど胸筋が鍛えられています。
褐色肌で朽葉色の髪をオールバックにして、低い位置のポニーテールにしています。イナズマイレブン1・2期では詰襟を、それ以降ではスーツを着ています。常にサングラスをかけており目が描かれることは少ないですが、黒目が小さく鋭い目をしています。
CVは佐々木誠二さんで、重く力強い低音が特徴です。
イナズマイレブン(無印)では悪役で、中学生である主人公たちに対して、部下を使って移動用のバスに細工をしたり主人公たちのいるサッカーコートに鉄骨を落としたりと命に関わる攻撃を仕掛けてきたり、とあるチームの子どもたちにドーピングをさせたりします。
しかし、それらの彼の悪行は、彼が中学生の頃父親が失踪した、その原因となった若手選手である円堂大介への(無印の主人公、円堂守は円堂大介の孫です)、ひいてはサッカーへの復讐でした。
円堂大介は何もしていないのですが、円堂大介の登場により、大介よりも実力の劣っていた影山の父親は激しく批判され失踪したのです。また同時期に母親が病死し、孤児となったこともあり、影山はそれ以来彼はサッカーに対して憎しみと愛情が混じった複雑な感情を持つようになっていました。
イナズマイレブンGOでは主人公たちのチームの監督として共に宇宙に進出し、主人公たちは地球を救うために異星人とサッカーバトルを繰り広げるのですが、影山の真の目的はサッカーの存在を宇宙に刻みつけて自身はその神になることであり、「私はサッカーの神になる」と発言しています。その上、主人公たちが地球に帰還する時に彼はひとりファラム・オービアスという惑星にとどまることを選びます。彼がその星で何をしようとしたのかは明らかになっていませんが、中学生からの人生をサッカーを利用した復讐に費やし、その実サッカーを深く愛していた彼のことなので、本当に全宇宙にサッカーの存在を知らしめようとしているのかも知れません。
過去に目を向けると影山零治は可哀想で本当は悪くないような印象もありますが、原因が何であれ彼は立派な悪役であり、私は彼のサッカーに取り憑かれているとも言えるほどの執念と、手段を選ばない非道さを愛しています。
彼は鬼道有人という名選手にサッカーを教えた人間であり、言動は選手たちを混乱させることも多いですが、監督としての采配も素晴らしいです。
彼は何度か逮捕されているのですが釈放されたり逃亡したりして、その後も十二分に体制を整えて主人公たちの行く手を阻みます。
失敗しても強大な敵として現れることのできるだけの手札、人脈、頭脳、そして人を操るカリスマを持っている人間だと思います。
また彼はトップに立つ人間で、作中でも帝国学園というエリート学校の総帥を務めています。
このように一言で言えばスペックの高い彼は、過去に多くのことを経験してきたんだと思います。中学生で孤児になってから、円堂大介に復讐するために大介の監督しているサッカーチームに入ってバスに細工をして事故を起こし、その後も大介を交通事故に遭わせて殺そうとし(実際、大介は死んでいないです)、50代になってもその孫と敵対する。
一人ぼっちの子どもが巨大な悪に成長したその間には、自分より巨大な権力を持った人間との駆け引きやサッカーの実力を上げるための努力、世界を知り人を動かすための勉強など、多くの苦労があったことと思います。
余談ですが、彼は自身の目論見が上手くいくと自信ありげに不敵に笑うのですが、その笑みがたまらなく高圧的で好きです。