オタク村田とオタクに優しいギャル達村田が席に戻ろうとするとそこには学園一の美女梅が座っていた。梅は村田の隣の席の清楚系美女義勇と友人でとても仲が良い。義勇の顔がお気に入りらしい。そしてもう一人隣のクラスのアイドル真菰も居てとてもじゃないが戻れる空気では無い。割り込んだら最後梅に何を言われるか分からない。
彼女は口の悪さも学園一だった。少し離れたところでまごまごしていると義勇に見つかってしまう。「村田、借りた漫画返す。とても面白かった」次のおすすめはなんだろうとお花みたいな微笑みを向けられ少なからず憧れていた村田は赤面するのを抑えられない。
「ぎゆーに惚れんじゃないわよモ不細工」
「そんなこと言っちゃ駄目だよ」と真菰が言う。まるで天使だ。理不尽な悪口に落ち込む村田を励ます義勇。褒め言葉の引き出しが無いのかサラサラの髪の事しか言わない。更に落ち込む村田。
「でも本当に村田が読んでる漫画は面白いものばっかなんだ。ゲームも分かりやすく教えてくれる、村田は凄い！」
義勇は見た目に合わずやんちゃだった。オタクが梅にバレた村田。まさに蛇に睨まれたカエル、何を言われるか分からない。震えていると梅から最近話題のオンラインゲームの名前が出てきた。聞くと意外とスマホゲームが趣味なようで、村田と意気投合。興味があった真菰と好きだけど操作が苦手な義勇。
義勇に指南するため放課後四人で教室に集合することに。チャイムが鳴り解散した後村田はことの重大さに気づく。美人が多いこの学校の中でも特に美人に分類される中の3人に囲まれしかも仲良くなってしまった。クラスの男子の目が異常に冷たい。モブのくせに、そう聞こえた気がした。
四人でよく放課後集まるようになり梅からはヘアオイルと名付けられ（モ不細工は免れた）多少の不満はあれど憧れの義勇とも仲良くなれた。浮かれていた村田だったが、最近学園で格好いいと女子に人気の男子生徒達から良く声をかけられるようになる。特に強面の不死川と生真面目錆兎のあたりが強い。
女神と言われているしのぶからは度々命を狙われている気がする、女神なのに。これと言って取り柄の無い村田がミスディレクションを駆使してオタクに優しいギャル達と仲良くしながら学園中の嫉妬の目から逃れ無事卒業する話。卒業後もギャル達とはズッ友なモブを全うするモブの鏡な村田。