愛しいかわいいトルペくんいつからだろうか。
自然とトルペくんを目で追っていた。
他の団員と何気ない会話をしている彼を、大切そうに慈しみながらピアノを弾く彼を、小さな動物たちと楽しそうに戯れ合う彼を、少しでも知りたいと思って、ずっと目で追っていた。
その感情が恋だと自覚したのはつい最近のことで。
でもきっとトルペくんは知らないだろうな、なんて呑気なことを考えていた。
………お酒を酌み交わして、酔っているであろう彼に指摘されるまでは。
「ねぇ…団長さん…僕のこと、ずーっと……見て、ますよね……?」
「え、………あ……な、なにいっ、」
「ずっと………ずっと…いつも、僕のこと…」
「ト、トルペくん…っ、………あ…っ」
自分よりも小柄なトルペくんに両手首を掴まれて、そのままソファーに押し倒される。お酒の入った二つのグラスがかたんと床に落ちて中身が溢れていった。
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