ライメイがマキナに告る話ライメイ「…マキナ、結婚してくれ」
マキナ「………え?」
マキナが本を読む手を止める
だが唐突という訳ではなく、過去にもマキナはライメイから結婚してくれと言われた事がある
…もちろん、ライメイがまだ幼い頃にだが
なのにマキナが驚いたのは別の理由であり、まだ諦めてなかったのかと驚いたからである
マキナ「……あー、昔にも言ったけど、結婚は普通その種族同士でするものであって…」
ライメイ「最近は飛行機や車、塀、二次元と結婚している人も居るぞ」
マキナ「……………あ、あー…それは…多種多様だな、初めて知った、それで?それに則って俺と結婚したいと…?」
ライメイ「…ダメなのか?」
マキナ「い、いや…ダメ…じゃないんだけどさぁ……」
マキナの悩みは一つ、感情のレパートリーの少なさだ
特に表情に関しては笑顔、驚き、無の3つしか設定されていない
他の機械やAIに比べれば欠陥が多過ぎると判断したのだ
ましてやライメイは元人間だ、結婚するのであれば同じ体温、同じ五感…同じ人間であれば触れても冬には寒がる事はなく、夏には一緒に海へ遊びに行ける、秋には味覚を楽しんで、春には視覚で花を楽しむ
しかしマキナ自身はどうだろうか?
水で濡れるとすぐ錆びてしまう金属の体で、体温は無く、味覚を楽しむ事も無く、花を楽しむ事も無い
出来る事と言えば、人間の代わりに仕事をやったり、知識を重ねて覚える為に本を読んだり、緊急時には戦闘態勢に移行したり、ライメイの世話を少しする事しか出来ない
マキナは機械ではあるがそんな悩みを抱えていた、所謂コンプレックスだ
ライメイはそれを察したように口を開いた
ライメイ「…マキナ、僕は見ず知らずの人よりも信頼と尊敬してるマキナが一番大好きなんだ
マキナが出来ない事…僕が代わりにやる、人も1人じゃ出来ない事は沢山あるんだ
僕達だって手を貸し合ってここまで来たじゃないか…」
マキナ「………確かに…言われれば…そうだな……?」
ライメイ「だから僕はマキナの力にもなりたい、マキナが本当に沢山凄く大好きなんだ、この世で一番愛してるんだ」
マキナ「お…おう……?」
ライメイ「だからつまり結婚してくれ」
マキナ「…………えーっと、ごめん…もうちょっと考えさせてくんね…?」
ライメイ「あぁ、いつでも待ってる、僕が死ぬ間際でもいいからな」
マキナ「お、おん……」
愛?が重たい…と思ったマキナと愛が銀河レベルまで達しているライメイであった