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    32_otus

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    32_otus

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    前世記憶アリ🦩🤥+⚔️
    🤥がちょっと可哀想です
    急に始まり、急に終わる

    前世記憶アリ🦩🤥+⚔️久しぶりに出会ったウソップの顔を見ると頬に白い大きなガーゼが貼られていた。頬だけじゃない。瞼の上にも貼られ、唇の端は赤く瘡蓋になっている。それを見た瞬間、ざわりとゾロの心が乱れる。

    どうしたんだ、その顔。

    誰が、やった?

    一体誰が、

    (俺のものを傷つけた?)

    一歩踏み出してその頬へと手を伸ばす。早くその口にキスをしてこの手の中に閉じ込めたかった。けれど手が触れようとしたその瞬間、ウソップの体が後ろへと引かれた。

    「ウソップ」
    「ッぁ…ド、フィ」

    大きな腕がウソップの体を閉じ込めるように抱きしめていた。サングラスの下の瞳がじっと値踏みするように自分を見つめていた。
    男は笑った。

    「フッフッフッ…知り合いか?」
    「…ッし、知らない」

    サァッとウソップの顔色が変わる。
    男の服を掴む手が震えていた。
    顔が、恐怖に染まっていた。

    「具合悪くて休んでたら心配してくれたんだ…ありがとな、アンタ」
    「フフ…そうか」
    「っもう、連れが来たから大丈夫だ。
    なぁ、ドフィもう帰ろうぜ
    …早く家に帰りたい」
    「フフ…そんなに我慢できないか」
    「…ッ分かってるくせに、」

    意地悪すんなよ、と男に垂れかかるウソップに男は気を許したようだった。その細い腰を己の方へ引き寄せて耳元で何かを囁くとそのまま後ろへと消えていく。

    「…それじゃあ、本当にありがとな」
    「…ウソップ」
    「…っお、れ、早く行かないと、ドフィが待ってる」
    「っウソップ、」
    「…ッ触るな」

    ─バシンッ

    伸ばした手は振り払われた。
    じんじんと痛むのはゾロの右手なのに、ウソップの方が痛そうな顔をしていた。
    ウソップ、もう一度ゾロが名前を呼ぶ。

    「ダメだ、ダメなんだ…俺に、触ったら、」
    「アイツのせいか」
    「…お願いだから、俺のことは忘れてくれ。
    もう前の俺とは違うんだ、」
    「なんで、」

    ウソップは笑った。

    「──お前にだけは会いたくなかったよ、ゾロ」

    泣きそうな顔で笑っていた。
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