来訪「そちらに伺ってもいいですか」という電話があったのは一週間前だった。
自分の部屋は広い訳ではないので、三人で来る、と言われた時は少し考えた。折り返すから、と言って電話を切り、なんとなく不機嫌そうな荒北を見る。
遊びに来たいそうだ、と告げる。
ふーんと返事をした荒北に「小野田も来るぞ」と言うと顔を上げ
「それはいいんだけどさァ、あのエリートチャンと赤頭も来んだろ?」
嫌いなのか、と聞くと「いや、あっちのが好きじゃないと思うんだヨネ」と言った。
自分たちはもうチームメイトであり、過去の諸々も差し出せば腹に納めることが出来る位には話をした。他にもたくさんのことを共有しているし信頼している。でもあいつらは違うだろ、というのが荒北の意見だった。
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