ヒトカゲのマスコットを買ってきた日の賀謝の話 その晩、賀予は謝清呈の教員寮に訪れていた。最近の謝清呈は若者にとても優しい。通い妻のごとく彼の家にやってきても謝清呈は決して少年を閉め出そうとはしなかった。
謝清呈が変わったのは、自分への『愛情』ではなく、孤独なドラゴンへの『同情』であることを賀予は理解していた。
でもそれがなんだっていうんだろう?
完全にいないものにされていたあの頃に比べれば、賀予にとって今の待遇は天国に近い。
最近は心なしか自分の好きなものばかりが食卓に並ぶ気がする。
就寝前、いつも通り読書をしながら彼がソファでくつろいでいる。
すぐ側のローテーブルで課題をしていた賀予は、あることを思い出してカバンを探った──昼間に買ったポケモンのブラインドボックスだ。
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