馬鹿にして笑えよ僕は教令院に通う男子学生のモブ太郎。顔と身長は中の上、成績は中の中、家柄は由緒正しき学術家庭だ。普通と思ったか?天才の集う教令院で成績の中間を収めることは、それだけで非常に大変なことなんだぞ!
そんなことよりも大変なことが起こった。
僕と同じクラスにいる学年のマドンナ的存在のモブ美に、最近お気に入りの男が出来たんだ。
そいつの名前はアルハイゼン。僕と比べて、少し身長が高く、少し成績がよく、顔は……まぁ人それぞれ好みがあるだろう。しかし性格は僕の何倍も悪いやつだから、総合的には僕の方が優れている。
アルハイゼンは基本的に昼休憩になると、ふらっと姿をくらませる奴なのだが、最近は何故か休憩時間になってもどこにも行かずに、ただ黙々と本を読んでいるんだ。そしてそんなアルハイゼンに優しく慈愛の心で声をかけたのがマドンナのモブ美だ。
1997