冬支度冬に向けて、快適に家に籠もるために二人は買い物に来ていた。
ヴォックスに連れられて、シュウはバスグッズが置いてある場所へとついていく。
升目状に区切られおしゃれに飾られた棚に、色とりどりの香り付きの入浴剤が並んでいる。
緑や白、ピンクや赤など、まるで花のように並んだそれらはシュウの目にも留まった。
”この香りはリラックスできそうだな”、”この香りは贅沢な気持ちになりたい時には良さそうだ”など、吟味しているヴォックスを見つめる。
(少し、不思議な感じだな…。少女チックといえば失礼かもしれないから、こういう場合は高貴という言葉が似合いそうだ)
そう考えていると、ヴォックスがシュウの視線に気づく。
「どうした?」
「なんでもないよ、ただ…君の持ってる薔薇の花弁のそれ、高貴な雰囲気が君とあってるなって思って」
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