あいしてるっていわないで持ち寄りのディナーなジャンクフードから、思い思いに開け始めたつまみのお菓子。そこから当然酒が入ってきて、五人で同居中のリビングルームはやや混沌の体を見せ始めていた。
誰が言い出したのかもわからない、いつの間にか『愛してるよゲーム』が始まっていたのだ。
ミスタがすごく可愛こぶりながら「愛してるよ…俺にはアイクだけだからさ…」と告げたなら、「ありがとうミスタ。まぁ…君の心には昔から他の誰かが居るんだろうけどね…」と何かドラマティックな何かが起こっている。
『愛してるよゲーム』ってこんなだっけ?と胡乱に眺めながら、照れたり笑ったりしてしまって負け判定にならなければいいかと思い直した。
いやこれ確実に悪ノリのミスタから始まってるな、とアルコールで回らない頭が今更解析したところで、隣りにいるシュウにアイクがとても優しい目を向ける。
1368