午前中のベッドの中で、神在月は呻いていた。
具合が悪いわけではない。いっそ具合が悪ければいい。いや、それはそれでしんどいから嫌だ。
そんなとりとめのない思考をぐるぐる回している本日は、世話になっているオータム書店のパーティの予定が入っていた。神在月は関係してないが何やらの賞の授賞式で、こういう機会に近いところから畑違いまで、定義の広い同業者と顔を合わせておくのを勧められている。神在月も自分から声をかけるのはそうそうできないが、話をするのは嫌いではないので、できるだけ顔を出すようにしていた。
だから今日は参加と伝えてある。伝えてあるのだが、行きたくない。行かなきゃいけないし、行ったら大丈夫なのはわかっているけれど、こういう予定は毎回直前が行きたくない。今が行きたくなさピークだ。なんなら行きたくない音頭を歌ってしまう。
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