初恋トークで盛り上がろうぜ タケルが酒を飲めるようになって数ヶ月が経った。タケルと漣と自分の三人で酒が飲める日を待ち侘びていたが、三年は経過してみればあっという間だったように思う。
タケルはいろんな種類の酒が飲めるから居酒屋で飲むのが嫌いではなかったが、漣は明らかに宅飲みを好んでいたから、三人で飲むときは自分の家が多い。家に酒の種類は多くないが、つまみは自分で言うのもなんだがうまいと思う。今日も自分がつまみを作り、タケルと漣が持ってきた酒で宅飲みをした。
二人は愛し合って付き合っているのだから自分抜きで飲んでもいいと思うが、こうして来てくれるのは素直に嬉しい。こうやって飲んで、いろいろなことを話して、二人が同じ家に帰るのを見送る。たまに二人を家に泊める。昔と変わらない──いや、それ以上に深くなった関係は変わらずに心地よかった。
1661