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    85_yako_p

    カプ入り乱れの雑多です。
    昔の話は解釈違いも記念にあげてます。
    作品全部に捏造があると思ってください。

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    85_yako_p

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    理解が浅い時代に神速ヤクザに脅されて20分で書きました。こうやって言い訳をする時点でお察しなのですが、記念にアップしました。(2018より前)

    ##黒紅

    黒野玄武は嘘を吐く 黒野玄武は嘘を吐く。
     極稀に、意味のない嘘を。
     朱雀はと言えば玄武の言動、その一つ一つを全面的に信用しているため、騙される。それはもう簡単に。
     玄武は吐いた嘘をその場で撤回するため害はないが、もしも玄武がその嘘を黙っていたら、きっと困る。だが、朱雀は玄武を疑わない。

     まだ、冬ではない。でも、冬のように寒い。朱雀はこの季節の名前を知らない。秋と呼ぶには冷たすぎる。でも、暦の上では冬でもない。名も知らぬ季節の風に晒されながら、玄武ならこの季節の名前を知っているのだろう、と思う。名前も知らない存在が、朱雀にはたくさんある。

    「布団、まくるなよ」
    「ああ」
     朱雀の忠告を玄武はそのままに受け入れる。だから朱雀はいつも理由を言い逃がす。こたつの中ににゃこがいるから。理由が宙ぶらりんのまま、二人はコタツで暖をとる。
     じわりと広がる温度に目的を忘れかけるが、玄武の広げる文具の音で朱雀は我に返る。宿題、宿題をやらねば。
     示し合わせたわけではないが、お互いに無言を選んだ。図書館のような静寂。こたつのぶーん、という音。淀みなく流れる文具の音と、勢いよく動き、すぐに止まり、また動きだす、ひとつだけ賑やかな音。

     音の合間、戯れに足が合わさった。色も艶もない、単純な衝突。
     戯れの延長に足を伸ばしたのは朱雀だった。玄武の足の甲に乗せるようにかかとを押し出す。玄武が応じる。目は合わせずに言葉は交わさずに、戯れは続く。

    「コタツで足が触れあえる距離ってのは、相手に許せるって心理のあわられらしい」
     唐突に、玄武が呟く。
    「許せるってなにがだ?」
    「性交」
     せいこう。唐突に出てきた単語と意味が繋がらなかったらしい。朱雀が素っ頓狂な声をあげた。
    「なに?」
    「性交。セックスのことだな」
     直接的な単語で表現されて、ようやく意味を理解した朱雀が飛び退く。膝をしたたかにコタツの天板にぶつけたが、痛みよりは驚きが勝った。
    「どうした」
    「いや、だって、おまえ」
     セックスって。
     どういう意図で言ったのか、聞いてはいけない、気がする。でも聞いてみたい。朱雀は思う。自分は玄武にどこまでを許せるのか。玄武は、自分とそうなっても受け入れるのか。だって、なぁ。どういうつもりでこんなことを言い出したんだろう。
     ぐるぐると思考が回る。笑いもしないで玄武が告げる。
    「嘘だぜ」
     嘘。ああ、よかった。いつもの嘘だった。
     黒野玄武は嘘を吐く。
     今日のこれも、また益体のない嘘だった。
     それでも一度ざわついた心はささくれたままで、なで下ろそうとしたした胸が熱い。
     苦し紛れに思い切り足を蹴りつけてやれば、巻き込まれたにゃこが思い切り玄武の側の布団から出てきた。宙ぶらりんの理由が顔を出して、玄武がいつものようにくしゃみをする。そうして二人は顔を見合わせて笑い、何事もなかったかのように勉学へと戻っていった。
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    85_yako_p

    DONEかなり捏造多めなタケ漣です。自分の知らない一面をなかなか信じたくないタケルの話。猫が死んでます。タケ漣とするか迷いましたが、タケ漣でしょう。(2024/10/12)
    野良猫の憂鬱 予感がした。それだけの単純であやふやな理由で俺はわざわざ上着を羽織って夜に踏み出した。目的地なんてあるはずもないのに、足は路地裏に向かっていた。
     歩けば歩くほど無意味に思える時間に「明日は朝から雨が降りそうだから、アイツを家に入れてやらないと」と理由をくっつければ、それはあっさりと馴染んでくれた。そうだ、俺はアイツを探しているんだ。訳のわからない予感なんかじゃなくて、でも愛とか同情でもなくて、この意味がわからない焦燥はアイツのためだ。
     明日が雨予報だってのは嘘じゃないけど、今夜は晴れていて月が綺麗だった。だからアイツがいたら一目でわかるはずだし、パッと探していなかったら今日は捕まらない。だから、と自分の中で線を引いてから路地裏を見ると、いつもチャンプが日向ぼっこをしているドラム缶の上にアイツがいた。片足をだらんと垂らして、片方の足はかかとをドラム缶のふちに乗せている。そうやって、何かを抱き抱えるように瞳を閉じている。
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