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    85_yako_p

    カプ入り乱れの雑多です。
    昔の話は解釈違いも記念にあげてます。
    作品全部に捏造があると思ってください。

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    85_yako_p

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    超常の薫輝(癒残)
    いちゃついてます。 100本チャレンジその38
    (2023-02-02)

    ##薫輝
    ##癒残
    ##100本チャレンジ

    魔法の手のひら「癒宇」
    「なんだ」
    「手、握ってくれよ」
     テーブルに突っ伏したまま残が癒宇に投げかける。コーヒーで満たされたマグカップからはとうに湯気が失せており、癒宇がそこに視線をやっても残は意識を向けようとすらしない。
    「疲れた、から」
     いつものように──いや、いつもよりも相当多くの思念を読み取った残はそのまま癒宇のいる保健室にやってきた。とうに下校時間は過ぎており、きっと、誰も来やしない。
     何もかも投げ出すようにだらりとテーブルに横たわった残の腕は伸ばされることはない。ただ、少し広げるように手のひらを癒宇に向けて、残は彼の反応を待っている。
    「……残」
    「ん?」
     癒宇の言葉には諦めにも似た重い吐息が滲んでいた。癒宇は一度だけ自分の手のひらを見つめたあと、残の指先ではなく彼のラズベリー色の瞳をはっきりと見て、言った。
    「僕の能力は自然治癒力の活性化だ」
    「ああ」
     残は「知ってる、」とは言わなかった。ただ、ゆっくりと、一つだけ微笑み混じりの息を吐いた。そういう柔らかい感情を向けられる理由が癒宇にはわからない。そんな理由は、ない。
    「……残留思念に疲弊した君を癒やすような力ではない」
     もどかしさをひとつも見せずに癒宇は言う。だが彼がそれにすら心を痛めていることは彼と親しい人間なら誰でも知っていた。それが秘密のような影を伴っている理由は単純に、彼には親しい人間がいないだけ。当然、数少ない友人である残はそれを知っている。
     それでも、残は笑う。
    「……俺はさ、好きなやつと手を繋いだら元気出るけどな」
     残の笑顔はひまわりに似ていた。それに向けられた癒宇の表情は相変わらず愛想のないものだが、声には若干の慈しみが灯っている。
    「……くだらない」
    「いいだろ? 好きなんだから」
     だから、と残の唇が動く前に癒宇の手が残の指先に触れる。そのまま伝うように残の手のひらを包み込んで癒宇は言う。
    「この接触に能力は使用していない」
    「ああ、わかるよ」
    「だから癒やされるというのは君の思い込みで……」
     ゆっくり、残は癒宇の手を握り返す。
    「言ってるだろ。俺はこれで癒される……これだけでさ、幸せになるんだ」
     すごい力だと残は笑う。今度こそ、観念するように癒宇も笑う。
    「……君だって同じ力を持ってる」
    「……そっか」
     ゆっくり、二人は手を繋いだまま時間を過ごす。コーヒーが冷たくなるのも気にせずに。
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    85_yako_p

    DONEかなり捏造多めなタケ漣です。自分の知らない一面をなかなか信じたくないタケルの話。猫が死んでます。タケ漣とするか迷いましたが、タケ漣でしょう。(2024/10/12)
    野良猫の憂鬱 予感がした。それだけの単純であやふやな理由で俺はわざわざ上着を羽織って夜に踏み出した。目的地なんてあるはずもないのに、足は路地裏に向かっていた。
     歩けば歩くほど無意味に思える時間に「明日は朝から雨が降りそうだから、アイツを家に入れてやらないと」と理由をくっつければ、それはあっさりと馴染んでくれた。そうだ、俺はアイツを探しているんだ。訳のわからない予感なんかじゃなくて、でも愛とか同情でもなくて、この意味がわからない焦燥はアイツのためだ。
     明日が雨予報だってのは嘘じゃないけど、今夜は晴れていて月が綺麗だった。だからアイツがいたら一目でわかるはずだし、パッと探していなかったら今日は捕まらない。だから、と自分の中で線を引いてから路地裏を見ると、いつもチャンプが日向ぼっこをしているドラム缶の上にアイツがいた。片足をだらんと垂らして、片方の足はかかとをドラム缶のふちに乗せている。そうやって、何かを抱き抱えるように瞳を閉じている。
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