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    かもがわ たかお

    @ttk2234

    雑多

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    POIPOI 9

    別に付き合ってもいないのにワンナイトしてしまって子供ができてしまいこのままじゃぃばの足枷になる障害になると姿を消したんずさん。一人で子供を産んで育てていた所、茨サンがそれを探し出して、子供と接触する話。
    子供の名前出てきたりなどするし、あんスキャラと音が被ったりなどしている。
    ネタが人を選ぶアレなので心の広い方のみどうぞ。子供視点なので平仮名がめちゃくちゃ多いです。

    こどもとおとな おれのおかあさんは忙しい。仕事はいろんなイベントのきかく、うんえいっていうのをしてるんだって。町の大きなホールでやったスゴイひとのコンサートとか、年に一回、夏にある大きなおまつりをつくったりだとか、冬はとなりの町といっしょになって、ぜんぶぜんぶをクリスマスでいっぱいにしたりして、とにかくうちのおかあさんは忙しい。そんでもって、スゴイ。
     うちにはお父さんってやつがいないから、おれが小さいときから、おかあさんは大変だった。保育園でも、おれは帰るのが一番遅かったし、小学校にはいってからはがくどうに通っている。それでも、おかあさんが帰るのがおそくなる時は、となりのおばちゃんのうちで晩御飯を食べたり、時々くるおかあさんのおとうと?おじさん?が家にとまってくれたりして、そうやっておれを一人にしなかった。
     さびしいね。かわいそうだね。っていろんな人が言う。だけど、そうかもしれないけど、おかあさんはおれのことが大好きだってことを、おれはよーくしっている。たぶんおかあさんはおれにことが、せかいでいちばん、好きだと思う。だって、お休みの日は、おれの好きなごはんをたくさん作ってくれる。じゅぎょうさんかんの日は、遅くなっても、いきをきらせても、ぜったいぜったいきてくれる。さむい日は、ふたつの布団を一つにして、さむいねぇなんて言いながら、ぎゅってしてねむる。おれ、男だからそういうのはいいよって言ったとき、男とか女とかかんけいない!って言うおかあさんの顔か、いつもちょっと赤いのにも、気がついているんだ。
     おとうさんがいなくてごめんね、さびしいねってもう覚えてないくらい前に言われたのだって、おれはちゃんとおぼえてる。だけど、顔を知らないやつのことなんて、知らない。こんなやさしいおかあさんのことを、おいてったんだか、しんじゃったんだか、なんだかよくわからないけど、とにかくほおっておくやつのことなんて、おれはだいきらいにきまってる。さみしくもないし、おかあさんがあやまるのだって、おかしい。むしろ、いつかおとうさんてやつがおれの前にあらわれたら、ぜったいたおしてやるんだって思ってるんだ。

    「へぇ〜面白いことを考えますねぇ、あなた」
    「おもしろくなんかない!おれ、本気だからね!」

     そう、ベンチでとなりにすわるおにいさんが言う。おれとおなじかみの色で、なんかおしゃれなメガネをかけてるその人は、おかあさん風に言うと「顔がいい」ってやつだと思う。
     夏休みはとにかくヒマだった。おかあさんは毎日仕事。がくどうもあるけど、毎日じゃないし、行っても友達がいなかったりする。となりの家のおばちゃんは、オマゴさんのところに行くっていって、ちょっと前から留守にしてるし、おじさんも、仕事が忙しいんだって。ともだちと一緒に遊んだりもするけど、そのたび、おかあさんがお世話になってますっておかしをわたしに行ったりしてて、なんとなく、毎日ともだちの家にいくのもダメなのかなって思ってたところ。だから、ぼうけんだ!って。虫かごと虫取りあみをそうびして、ちょっと遠くの公園までぼうけんしてたら、このおにいさんと出会ったのだ。

    「それで?今日も名前を教えてくれないんですか?」
    「知らないひとに名前をいっちゃだめっておかあさんとのやくそくだからね」
    「もう10回以上あなたとは遊んでやってるでしょう」
    「あそんで「やってる」…?」
    「…妙に聡いな。誰に似たんだほんとに。わかってますけど」
    「おれはおかあさんにしかにてない!」
    「はいはい、そうですね、それでいいです、もう。…いい子に育ちましたね。父親に似なくて、本当によかった」

     そう言って大きな手でわしゃわしゃわしゃと頭をなでてくる。おかあさんとおおちがいなので、いたいと言ったら男ならがまんしろと言われた。その通りかも。
     お兄さんは、お仕事のとちゅう、人を探してこんなところまで来たらしい。山と川と田んぼとはたけしかないよな、いなかってやつに。おにいさん、どこかで見た気がするなぁとなんとなく思ったけど、ずーっとむかしに見た、テレビにうつるだれかに似ていた気がしたけど、あんまり思い出せなかった。
     おにいさんは、おれとここでよく遊んでくれる。どうやら「もくてきをたっせいするため」に「まいしん」していることろだと言う。要するにがんばってるらしい。
     もうここで遊んでもらうのも10回目くらい。おれは朝に来たり、昼に来たり、おやつの時間にきたりするのに、いつもいる。ニートとかホームレスってやつなのかもしれないけど、なんかいいにおいするし、多分ちがう、と思う。何してるの?ってきいてみたいけど、おかあさんがよく「あなたのなんでは時々困っちゃう」って言ってるから、とくに知らないひとにはあんまり言わないようにしていた。おれってえらいでしょ。

    「たいへんだね、おにいさんも」
    「…と、言うと?」
    「もくてきたっせいのために、今日もがんばってるんでしょ。がんばってるひとは、みんな大変だもん。おかあさんもそう」
    「…そうですね。えぇ、そうでしょう」

    目をほそめて、言う。かなしいような、くるしいような、そんな顔をして、おにいさんはわらってた。またなにか、困らせちゃった?と首を傾げたら「子供は気にしなくていいことです」なんて言う。
     おにいさんと遊ぶ時間は、そんなに長くない。そのなかで、おにいさんはよく、この町をみわたしていた。夏の雲。みどりがたくさんの山たち。キラキラ光る川。そして、おれがいつも走ってくる道の先。
     どこかに行きたいの?って聞いてみたことがあるけど、やっぱりおにいさんはその時もおれの頭をなでるだけだった。さみしそうに笑って、また道のさきをみる。まるでまいごみたいだな、と思った。あんまりにも悲しそうだったから、なんとなく手をにぎってあげたら、びっくりされた。だけど、いやだって言わなかったし、ぎゅってにぎりかえされたから、おれはまちがっていなかったんだと思う。
     おとなはときどき悲しがる。おかあさんだって、夜にひとりで、月をみて泣いたりしてる。おれを抱きしめながら、ぐすぐす言ってるときもある。それに気がついて、服をくん、て、つまんでも、いつも知らんふりされてしまう。真っ赤な目は、そこにまだあるのに。
     なみだ、ながせないのかな。悲しいのに。そう思ってた。大人は、たいへんだ。おれなんて、わんわん泣いておかあさんを時々こまらせるのに。
     だからかもしれない。おかあさんとの約束はぜったい!だけど、もう10回も遊んでくれてるんだから、おにいさんが欲しいものを少しくらい、あげてもいいのかもしれない。そう思った。おれってやっぱり、やさしいでしょ。おかあさんじこみってやつ。

    「…あんた、口がかたそうだよね」
    「そうですね、約束をほいほい破るほど、落ちぶれちゃいませんよ」

     おかあさんとの約束をやぶるのは、ゆうきがいる。でも、おにいさんがかなしいのも、おれ、ちょっとさびしいなと思うから。

    「柊」
    「え」
    「おれの名前は、柊。とげとげのはっぱ!強そうな名前でしょ。おかあさんが1番さいしょにおれにくれた、プレゼントだよ」

     だから、おれのとっておきのひみつをあげた。知りたいと言ってた名前。そしてそれがだいすきな理由。むかしは、よくみんなにじまんしていたけど、もう小学生だから、ひみつにしてる、おれのたからもの。
     「きへんに、ふゆって書くの」。そういえば、おにいさんはぼうぜんとした顔ってやつをして、そうして、はぁ〜〜〜ってながめのため息をついた。なんか小さい声で「どうして」とか「いいかげんにしろ」とか「あきらめないからな」とか言ってる。こわい。おれのひみつをこわい感じにしないでほしい。おにいさんは顔をあげて、メガネをはずして、目をぐぅっておしたあと、ぼくをじっとみた。「いい名前っておもわないの?」って言ったら、何も言わないでこんどはほっぺたをなでられる。ちょっとくすぐったいけど、それがへんじってやつなんだろう。

    「…お母さんは、いつ帰って来ますか」
    「ひみつ」
    「この期に及んで…」
    「そんなたくさん、いちどにひみつを教えてもらえると思う?」
    「…いい性格してますねぇほんと」
    「ほめられた!」
    「ほめてない」

     ふりだしだとかなんだとか。そんなこと言ってるけど、おれはおれで、大事なひみつをうちあけたんだ。れきしてきかいきょ!ってやつ。だからね、続きはまたこんど。
     おにいさんはまったく!と言いながら、座っていたベンチを立った。そうしてからだを伸ばして、おれをみおろす。

    「で、今日は何をしますか?」
    「かんけり!」
    「それたぶん二人でやるものじゃないでしょう」
    「おにーさん大人だから三人ぶんある」
    「雑計算すぎる…その辺に落ちてる缶は流石に汚いから使うのはやめたほうがいいのでは?」
    「じゃあオレンジジュース!」
    「買えって?いい性格してますね、ほんとに。誰に似たんだか……俺か」

     最後のことばはよくきこえなかった。だけど、たのしいからまぁいいや。明日もあさっても、おにいさんはここにいるって言うから、またそのときに、教えてもらおう。

     おれは、おとうさんなんてしらないし、だいきらいだと思うけど。ぜったいたおしてやるって思ってるし、きっとその気持ちは一生きえないやつだと思うけど。でも、おにいさんみたいな人がおとうさんだったら、すこしは、ほんとーにすこしは、みとめてあげてもいいし、マシってやつかなっておもうんだ。グーパンチじゃなくて、パンチだけですむくらいには。
     おにいさんに、わらう。おにいさんはふしぎそうな顔をしてオレンジジュースをわたしてきた。ひえてキンキンのやつ。ちゃんと水分補給をするように。なんて、おかあさんみたいなことを言うから、おかしくてしかたない。
     おかあさんにも、おにいさんにも、だれにも言えないおれのひみつ。それをいつか、だれかに言う日がくるのかな。それが楽しみなような、ムカムカするような、よくわからない気持ちでごちゃごちゃになる。だけど今は楽しいことだけかんがえたいから、だからおにいさん。おれといっしょにまんぞくするで、かんけりをしようね。
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    かもがわ たかお

    MOURNING小国の姫であるあんずが、えでんの人たちが治る大国に嫁いできた!みたいなやつです 茨あんです
    ふわっとファンタジーなのでオ?と思っても見逃してくれると助かります 続きはありません
     緑と資源豊かな小国の姫が、隣接する雪で閉ざされた帝国へ嫁いで来たのは、ある春の頃であった。春、と言っても、寒冷地に根を下ろした帝国で、花の咲く季節は極めて短い。姫が帝国に輿入れしてきた時も暦の上では春を謳いながらも、土地には未だ雪景色が広がり、寒々しい灰色の雲が青空を覆い尽くしているような、そんな時節であった。
     姫と呼ばれた娘は、未だ少女と言えるような柔らかい肢体に花嫁衣装を纏わせて、厳かな謁見の間に於いて膝跨いて顔を上げない。まるでその純白は死装束の様だと、王の隣に控え立つ宰相-茨は思った。雪で閉ざされる期間が長いこの国で、資源確保の問題は現在過去未来に至るまで永劫の問題である。その中で隣接する豊かな小国とのいざこざは絶えず起こっていたが、現帝は争いを好まず侵略も是としないため、当代は双方珍しく穏やかな時代を過ごしていた。その中でその平穏を確固たるものにしようと送られてきたのが、姫-あんずと呼ばれる少女であった。
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    かもがわ たかお

    DONEあんずさんの墓参りをする茨の話
    ネコ視点
    味付けも設定も濃い。大丈夫な方だけどうぞ。
    ツキイチオウセ わがはいはネコである、ナマエはまだない。なんてコトバがニンゲンたちの世界にはあるらしいが、そのコトバよろしくワタシにもナマエなどという大層なものはない。カラダが明るいチャイロだから、チャイロとか、キャラメルとか、タマとか、ソコノネコとか、いろんな呼ばれ方をしているが、ここに来るヒトは一様に別々の音でワタシを呼ぶので、コレは多分、ナマエなどという大層なものではないと思っている。
     ここに住むジュウショク、と呼ばれるボウズなどはコノギャング!などと意味不明な音で自分を呼ぶけれど、その意味はネコとよばれる自分には全く理解できない。ただ、声が荒ぶっているので、怒られているということはわかる。多分あまりいい意味じゃないんだろう。でも、オソナエモノといわれるタベモノを食べたくらいで、なぜそんなに怒るのだろうか。どうせ雨ざらし、風の中でも出しっぱなしなそれがキレイなうちに食べてやろうとモグモグしているのに、ニンゲンはそれが気に食わないらしい。ニンゲンは贅沢なイキモノだ。来世はニンゲンになりたいものである。
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    かもがわ たかお

    MOURNING別に付き合ってもいないのにワンナイトしてしまって子供ができてしまいこのままじゃぃばの足枷になる障害になると姿を消したんずさん。一人で子供を産んで育てていた所、茨サンがそれを探し出して、子供と接触する話。
    子供の名前出てきたりなどするし、あんスキャラと音が被ったりなどしている。
    ネタが人を選ぶアレなので心の広い方のみどうぞ。子供視点なので平仮名がめちゃくちゃ多いです。
    こどもとおとな おれのおかあさんは忙しい。仕事はいろんなイベントのきかく、うんえいっていうのをしてるんだって。町の大きなホールでやったスゴイひとのコンサートとか、年に一回、夏にある大きなおまつりをつくったりだとか、冬はとなりの町といっしょになって、ぜんぶぜんぶをクリスマスでいっぱいにしたりして、とにかくうちのおかあさんは忙しい。そんでもって、スゴイ。
     うちにはお父さんってやつがいないから、おれが小さいときから、おかあさんは大変だった。保育園でも、おれは帰るのが一番遅かったし、小学校にはいってからはがくどうに通っている。それでも、おかあさんが帰るのがおそくなる時は、となりのおばちゃんのうちで晩御飯を食べたり、時々くるおかあさんのおとうと?おじさん?が家にとまってくれたりして、そうやっておれを一人にしなかった。
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