「つ、つか..れた..」
カーペットの床に寝転がって満身創痍の体を見せているオルティガに、ピーニャはため息をついた。こう見えて実は、勉強道具を用意してピーニャの寮室を訪問し二人きりの勉強会を始めてからまだたったの10分しか経っていない。
「オルティガ、明日期末テストなんだよー?もう少し頑張らないと。ね?」
コップに注いだオレンジジュースをお盆に載せて運んで来たピーニャに、机に突っ伏したままオルティガが弱々しい声で問いかける。
「もう少しってどのくらい」
「テスト範囲の、ここからここまで...15ページくらいあるかな?この辺りを完璧に復習できるまで!」
「無理に決まってるだろ!10ページ以上もあって、しかもこんなにびっしり文字があるなんて....しかもそれを全部覚えろってコトだろ⁉︎もー、やだ!絶対ムリ!こんなの一日じゃ足りないじゃん!」
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