【AYAKA>とある島民】アラミタマによって、大切なものを失うシーン。 細切れになった紙の切れ端が、はらはらと舞い落ちてきた。
いくつも、いくつも、……
ゆっくりと――
何が起きたのか分からなかった。
「危ない!」と鋭い声がした、気がする。
そのすぐあとに、何かにはじき飛ばされた。
一体なにごとか?
尻もちをつき、反射的に閉じていた目をあけて周りを確認しようとして……
視界に飛び込んできたのが、その光景で。
舞い落ちてくる紙の切れ端。
それが何であるか、半ば理解し、理解し切ることを心が拒んでいた。
足先に、比較的大きな切れ端が落ちてきて、それを視界に入れてしまう。
それは、"推しカプの二人が見つめ合っているコマ"で……
「あ……あ、……あ、ああああああああああああああああああああああああああああああああああっっっっっ」
ようやく行くことのできた東京のイベント。
ようやく直に会って、楽しく話すことのできたフォロワーさん。
そのフォロワーさんを含めた神々たちから、手渡しで受け取った貴重な、とても貴重な書物が――
細かな紙の切れ端になって、己に降り注いでいる。
理解してしまい、慟哭の他にできることなどなかった。
〇短いあとがき
これは、アラミタマによって大切なものを失った寝るもんじゃ先生が、アヤカセキュリティと出会う物語……