ちょっとした独占欲と腹の探り合いについて【多分三井は俺のことが好きだ】
1人でご飯食べる松本、もぐもぐ
【食堂で飯食ってると必ず前に座ってくるし】
目の前にやってくる三井、顔を上げる
「お前ここ空いてる？座っていい？」
「あぁ」
箸を止めて答える松本、よっしゃラッキーって言いながら椅子をガタガタ引く三井
【「いい」って言うとホッとしたような顔をするし】
別の日のニコニコ三井を思い出す松本

「あ！松本いたわ」
集団で食堂に入ってくる三井、輪の中心にいたが1人で座ってる松本を見つける
「同じバスケ部だっけ？」
「そうそう、すげんだよあいつ」
モブと会話する三井
会話が耳に入って顔を上げる松本
【どんなに人の輪の中心にいても】
「じゃあ俺いくわ！」
「おーまた後でな」
手を振って集団と分かれる三井、松本の方へてくてく歩いてくる
【抜け出してここまで歩いてくるし】
気づかないふりをしてうどん食べてる松本
「松本！」
目線だけあげる、ニコって笑う三井
「前いいか」
「あぁ」
そっけなく返すと
お前なんにしたの？うどん？俺どうしよっかな〜とか一方的に話しかけながら座ってくる三井
（これはそう言うことだよなぁ…）
1人で考える松本、もう一度顔を上げると三井と目が合った
【何より沢北を見る女子の視線に】
目があって驚いたような顔をする三井、照れたようにはにかむ
沢北を応援する女子の様子がフラッシュバックする松本
【そいつの笑顔はそっくりだった】
（正直悪い気はしない）
またうどんに視線を戻す松本

定食の食券を選んで皿を受け取る松本
どこに座ろうかと食堂を見渡すと三井が1人で座っているのを見つける
（珍しいな）
三井の元へ向かおうとする松本、いやでもそんな義理ないし…
迷っていると三井の元へ女の子がやってくるのに気づく、背の低い可愛い子
「あの、」
女の子に気づいてなんだ？と顔を上げる三井、その声に弾かれたように歩き出す松本
「ここ空いてますか…？」
頬を染めて聞いてくる女の子
うーんと思う三井

【松本は俺のことが好きだ】
早足で歩く松本の足元
【必ず食堂の前の席を空けているし】
女の子の肩口から後ろの方を見ている三井
【嫌な顔一つせず俺を迎え入れるし】
女の子の方に伸びる手
「悪い」
モブの後ろに立つ松本、背が高いから怖いね
怯えるモブ
（ほら）
三井の目のカット
「先に俺と約束してたんだ」
すげえ真剣な顔の松本
（そうだろ？）
薄く笑う三井

【ちょっとした独占欲と腹の探り合いについて】