Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    おやつ

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 27

    おやつ

    ☆quiet follow

    深夜のテンションで4時くらいにポチポチしてたけど急に来た眠気に負けて続きが書けなくなった途中書きの猟犬と褪せ人の話。

    #ELDENRING
    #猟犬褪

    喚んだあの子が帰らない薄暗い地下墓の最奥の主に見え、褪せ人は苦戦を強いられていた。
    閉鎖的な空間の中で巨大な体をくねらせて暴れまわる樹霊はあたりの石壁や柱にぶつかり、破壊しながら逃げ回る褪せ人を追い詰める。
    威嚇するように樹霊が咆哮をあげる。褪せ人はその一瞬の隙に懐に忍ばせていた遺灰を取り出した。
    空気が揺れるほどの雄叫びの中でも確かに響く霊喚びの鈴の音色に誘われるように器に納まった遺灰が宙を漂い形を成していく。
    褪せ人の目の前に、人であるはずなのに獣のように地面に両手足をついた甲冑姿が現れる。
    呼び出された猟犬騎士のフローは頭上高くからこちらを見下ろす異形の動き図るように携えた曲刀に手をかけながらじりじりと間合いを詰めていく。
    樹霊が猟犬騎士に気を取られた隙を見逃さず褪せ人は剣を握り直して力押しの一撃を見舞う。

    --------------------

    やっとの思いで樹霊を葬り、あたりに静けさが戻り始める。暴れまわったことで舞い上がった砂埃や痛んだ石の壁や床が鳴る音が静かに響いていた。
    召喚に応じてくれたフローがその長い手足を器用に動かして主である褪せ人に歩み寄る。
    「助かったよ」
    役目を終えて遺灰に戻るのを待つ間に褪せ人は静かに感謝を告げた。それに応えるように騎士は鉄兜の隙間から覗く獰猛に赤く光る眼と顔を伏せて本物の犬がするように褪せ人の手元に頭を摺り寄せた。
    一瞬呆気に取られるが、危機を救ってくれた英霊の甘えるような仕草を無下にもできず、褪せ人は微笑みながら寄せられた頭部を皮手袋越しにやさしく撫でて、首の曲線上に続く広い撫で肩に手を置いた。
    この置いた手はすぐに空を掻くようにして落ちてしまうと思っていたが、その瞬間はなかなかに訪れなった。
    「…?」
    不思議に思った褪せ人はあたりを見渡す。この騎士の落ち着き様から言って敵影はいないようだが遺灰に戻る様子の全くない状況も不可解であった。
    不思議に思いながら室内の奥に鎮座する宝箱を開けて中身を拝借し出口を目指す。
    猟犬騎士は主の少し先を索敵しながら歩き入り口まで、褪せ人を誘導していく。祝福を通り過ぎ、そのまま昇降機を共に上がり、出入り口を潜って雪の舞う地上へと足を踏み出した。その間もこの英霊が遺灰に戻る気配は一切ない。
    「フロー…、円卓のローデリカに会いに行こうか」
    褪せ人が声をかけると、その提案に従う様に足元に体をよせる。寒空の下で霊体にあるはずのない温もりを感じたような気がしたが、その驚きを振り払うように目を閉じて円卓の大祝福を強く思い描く。


    吹雪の音が遠のき暖炉の木が爆ぜる音がして褪せ人は目を開いた。
    目の前には円卓の象徴のような巨大なラウンドテーブルが鎮座しており、その中心では巨大な祝福の灯りが眩しいほどに輝いている。
    問題なく移動できたようで安堵の息を吐くと、隣から自分のものとは違う甲冑の擦れる音が鳴った。
    目をやるとそこには未だ騎士の姿があり、巨人山嶺の吹雪で付着した雪の解けた雫を煩わしそうに体を震わせて払っている。
    「……ろ、ローデリカ!ローデリカ!!」
    思わず声を上げて奥にいる調霊師を呼びつけてしまった。大祝福の間から放射状に続く通路から声をかけられた本人が訝し気に顔を覗かせる。
    「どうかされまし……貴方…彼はどうされたんですか…?なぜその姿でここに…?」
    「それが、全然帰る気配がないんだ…!」



    (続きは書けたら書きます)
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    related works

    recommended works