Hello babyある日突然響が赤ちゃんになっちゃった!
心も体も赤ちゃん化しちゃったので何も覚えてない。(記憶の幼児化ではないため和哉と純だけはわかる的な設定はなし)
いつも一緒にいたから知陽の匂いを体が覚えていて、知陽から絶対離れない響ベイビー。
いくら響とはいえ動物嫌いと同じ理由で子供も嫌いな知陽は正直響ベイビーとはあまり関わりたくない。
和哉と純がお世話を買って出てアーティスト寮に連れて帰るも響ベイビーは1度泣き出すと止まらない。
心配で覗きにきた杏寿や面白がって寄ってきた伊織が試してみても絶対泣き止まない。
埒が開かなくなり、最終手段で知陽に泣きつく。
「榊先輩!響が泣き止みません!」
「え〜。」
かなり嫌々ながらも知陽が響ベイビーを抱っこしてしばらくするとスンと泣き止む響ベイビー。そして地蔵のように知陽の腕の中から動かなくなる。
どうしようもないため知陽が響ベイビーの世話をすることに。
翌朝、麻秀はG寮で謎に赤ん坊を抱えてフラフラしている知陽に遭遇。
足元もおぼつかない感じで見てる方が不安になるので支えに入り事情を聞くと、なんとこの赤ん坊は多岐瀬なのだという。
知陽が手を離すと火がついたように泣き出すため手が離せず、一睡もせずに赤ん坊をあやしていたと。
そろそろお腹も空いただろうし何か食べさせないとと思って降りてきたが、何を食べさせたらいいのか、そもそも固形物を食べる年齢なのかもわからず途方にくれていたと話す。
「ひとまず落ち着け。ミルクにせよ離乳食にせよ俺が行ってくるから。助けは求めるかもしれんがお前1人に押し付けたりはしないから。安心しろ。」
麻秀がそう言うと知陽の瞳から涙が一筋溢れる。
慌てる麻秀。
「ごめっ、泣いちゃって。...俺、自分で思ってたよりも不安だったみたい。桐乃江がきてくれてほっとしたよ。」
そこから不慣れなな子育てに苦戦する知陽を麻秀が支えることになる。
知陽が響ベイビーから手を離せないため、抱っこ以外の全部を麻秀が引き受ける。
知陽が響ベイビーをあやしている間に麻秀がミルクを作って2人で四苦八苦しながら飲ませる。
「多岐瀬〜、ミルクだよ〜」
「...これ美味いのか?」
「知らないよそんなの。」
そんな2人を見て康平が
「なんかパパとママみたいだね。」
常に抱っこしていないと響ベイビーが泣くためまともに眠れず限界の知陽に麻秀が
「赤ん坊を抱くのは代わってやれないが、赤ん坊を抱くお前のことは支えといてやるから。安心して眠れ。もう限界だろう。」
と。知陽は最初は渋るもほぼ不眠不休の子守りに体が限界で、麻秀を頼る。
穏やかに眠る赤ん坊と、その赤ん坊を抱えたまま自分にもたれかかり寝息を立てる知陽を見ながら昼間康平に言われたことを思い出す麻秀。
知陽の髪を撫でながら「子供ができたらこんな感じなのだろうか」なんて考える。
そんな生活が続いたある日、麻秀がいつも通り知陽の部屋に向かっていると赤ん坊の泣く声が聞こえる。
知陽は響ベイビーを抱くのが上手いから普段こんな泣き声を聞くことは滅多にない。
知陽に何かあったのではないかと焦燥にかられた麻秀が慌てて部屋に飛び込むと、知陽が赤ん坊を抱えたままボロボロと涙を流していた。
前に見た時のポロリと涙が溢れてしまったという感じではなく、らしくなくしゃくりあげるような大泣きに動揺する麻秀。
「榊っ!どうした大丈夫か!?どこか痛いか?辛いところはないか!?」
「っ...ごめっ、ん、おれ、おかあさん失格だね...こんな...」
「失格って...普通に考えて男子高校生に乳児の世話をしろなんて無理な話だろう。榊お前はよくやっている。何をそんなに自分を責めて
「この子は 俺の好きな多岐瀬じゃない」
「」
「あいたい」
やけに荒れた部屋にこいつにしては珍しいくらいに開け放たれた窓。
そして「母親失格」という先ほどの言葉。
知陽が何をしようとしていたかを悟る麻秀。
少しの間を開けて、麻秀は2歳年下の幼馴染に電話をかけて知陽の部屋に呼び出した。
「どうしたの麻秀くん?しかも榊先輩の部屋って...榊先輩?」
「康平、多岐瀬の事情は聞いてるな?」
「う、うん。聞いてるけど...」
「悪いが、今日1日こいつを預かってくれないか。見ての通り、この赤ん坊は榊以外が抱くと死ぬほど泣く。...苦労はかけると思う。だがすまない。頼む。」
実際康平に渡すために麻秀が一瞬抱き上げただけですでにぐずり始めている。
「別にいいけど、榊先輩、大丈夫なの?」
「...ああ、榊は俺に任せろ。」
康平が部屋を出た後、泣きじゃくる知陽をそっと押し倒す麻秀。
「き、きりのえ?」
「違う。」
部屋のハンガーにかけてあった知陽のネクタイを手に取り、目隠しをするように知陽の顔に巻きつけた。
「え、なに?」
「俺は今からお前に酷いことをする。決して許されないことだ。後でいくら罵ってくれてもいい。二度と口を聞いてくれなくても構わない。...お前は何もしなくていい。ただ、多岐瀬のことだけ考えていろ。」
「っ!?」
そう言い切ると、麻秀はいきなり知陽に深く口付けた。
知陽の心は響のところにある。
わかっていたけど、もしかしたら今ならって。
思わなかったと言ったら嘘になる。
響くんを元に戻す方法が思いつかなかったのでここまで🤨
思いついた人教えてください