ゴロ美がむすっとする話桐生がすけべなことはわかっている。最初のうちは別にそれでも嬉しかった。デート中、胸とかおしりとかしか見とらんでも。好きあらば人気のないとこに引っ張ってキスしたり、触ってくることも。
「なぁ…ゴロ美」
ほら。声色でわかる。またどこかに連れ込もうとしとる。
「…なんや」
桐生の手が腰に回る。軽く引き寄せられて、次踏み出す足の前につま先をほんの少し突き出して歩くのを遮られる。
本当はもう言うてやろうと思っていたが大人しく最後まで聞くことにした。
「今日も最高に綺麗だよ。..ゴロ美」
そういってほんの少し香水を嗅いで首元に鼻先が触れて、小さなリップオンと共に軽い上目遣いをして微笑む。もうえっちしたくてしゃーないんやろうな、と内心思う。
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