”あざ”だから仕方がない 武市瑞山とその妻、富子が召喚された。藤丸は喜び、生前繋がりのあったものたちはそれはもう喜んだ。
「武市さん!それに富子さんも久しぶりだね」
涼しい顔をして言う龍馬に富子は驚いたように目を丸くさせた。
「まあ、まあ、まあ、あの龍馬さんが立派になって落ち着かれたものですね」
棘のある言い方にお竜はむっとさせるがそれを気にせず言葉を続けた。
「龍馬さん、うちの塀の心地はいかがでしたか?」
途端、龍馬の顔はかぁ~っと真っ赤に染まる。
「なっ……なな……富子さん…何、言いゆうがかえ!そ、そんなん…」
「若気の至り、ですか?」
「え……あ、う……そうではのうて!」
「じゃあ、なんだと言うんです?ああ、ぼかさず言って差し上げましょうか?あなたが――」
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