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    桜妓紅蓮

    @Guren_Amylase

    腐も夢も好き。
    書きかけのものを試しに投稿するのに使用予定です。

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    桜妓紅蓮

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    りかあまになる予定

    #カリ腐マ
    crsm bl
    #りかあま
    rikaama

    りかあま「それにしても理解さん。セクシーなところにチェリースポットがあるのですね」
     浴室にて。独特の湿気がこもる室内で突如響いたその言葉に秩序のカリスマが叫び声を上げたのは仕方のないことだった。否、不埒なのが言葉だけだったらどれだけよかっただろう。問題は浴室内に負けず劣らずの湿度と熱を感じさせるその声が理解の耳のすぐ横から聞こえたということ。そして涼しげな色の瞳が理解の下半身を凝視しているということにあった。
     一体いつからそこにいたのか。性のカリスマ・天堂天彦は洗い場の椅子に座る理解の背後に、まるで影のように寄っていた。顔は理解の耳のすぐ横にあるので、角度や目線を調整すれば白皙の青年の丁度そのあたりをまじまじと鑑賞することができるのだ。
     しかしその絶景は理解が体ごと振り返ったせいで取り上げられてしまった。仕方がないとばかりに体勢を直す天彦に、理解は震える人差し指を向けた。
    「このエロガッパが! 何度も言っているでしょう人のお風呂を追いかけないでください!」
    「だって、いい男と一緒に入浴したいじゃないですか」
    「からかわないでください!」
     浴室にもホイッスルを持ち込むべきだったか。
    「それだけではありません。何だったんですか今の。近い。近すぎます。朝のラッシュ時でなければ許されない近さです。やけに背中も暖かいと思ったら天彦さんのせいでしたか」
    「おや失礼しました。決して触れぬよう気をつけたつもりでしたが、天彦の温もりをお届けしてしまったようですね」
    「いえ、触れてはいなかったので大丈夫で……いえ大丈夫じゃないんですよいずれにせよ。
     まだありますよ。……ええと、その……」
     濡れた肌がじわじわと更に赤く染まっていく様子を天彦はにこにこと眺めていた。言葉を選ぶ度に赤い瞳が揺れ泳ぎ伏せられる。暫く理解はそうしていたが覚悟を決めたのか、鋭い目線を目の前の変態に向けた。
    「人のか、下半身を覗き込まないでください。デリカシーのない。世界セクシー大使は所詮その程度ですか」
     聞き捨てならない罵倒である。珍しく天彦はむっと目を細めた。
    「理解さん、あなたは誤解されているようだ。僕は、この世界セクシー大使が見ていたのは理解さんの理解さんではありません。確かに視界には入っていましたし、そう勘違いされてもおかしくはない。不愉快な思いをさせてしまったなら謝罪します。
     ですが天彦が見詰めていたのは理解さんの――ここ、です」
     爪が短く整えられた指先が理解の下腹部を指す。より詳細に述べるならば臍の左斜め下。そこに存在する赤いほくろのような点を。
    「……老人性血管腫なんて見てどうするんです」
    「ふふ、もっとセクシーで安心な呼び名がありますよ。チェリースポット、もしくはルビースポットとお呼びください。
     それにしてもそんでもなくエロい位置にありますね。これは狙ってもできることではありません。やはりあなたは恐ろしくセクシーだ……色も薄くて小さく厚みもありませんね。慎ましい。たまらない。自然に消えることはないそうですが、もしかしたらと思わせる儚さがあります。ああ、それにしても……いいですねえ……うーん……」
    「どこに向かって話しかけてるんですか」
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