狼なウルフウッドと拳で闘うエルフヴァッシュの話(すけべはないよ!)この先の森林帯は、かの黒き魔狼の縄張りなのだと旅行く商人にヴァッシュは教えられた。命が惜しければ遠回りしてでも森を通るのはやめた方がいいのだともオマケに。
しかし、商人の勧められたルートを通った場合、山に三ヶ月間籠りようやく採取した花が枯れてしまう。
豊富な魔力、清浄な環境、満月の夜。三つの要素が重なった環境でしか咲かない可憐な花。透明な花弁を持つ花は三日花とも称され、その名の通り開花後三日で枯れてしまうのだ。
「困ったなぁ…」
ガラスケースに大切に保存された三月花の寿命はあと一日。
商人が教えてくれたルートではどんなに急いでも二日はかかる。逆に森林帯を突っ切れば、半日で済むわけだ。
三日花が簡単に採取できるのならば諦めはつくのだが、そう簡単に見つからない花なのだ。山のスペシャリスト、レンジャーたるヴァッシュでさえ、たった一輪を採取するに三ヶ月かかった。次の花を見つけるのに一体どれだけかかるのか。
「うーん…」
森の奥でひっそりと暮らす長命たるエルフであるから、三ヶ月間山に籠るなど苦ではない。寧ろ得意分野まである。
けれど、今回の場合は時間にものを言わせてなんて真似できなかった。
魔力を吸って育った三日花は、とある病に対する特効薬となるのだが、その特効薬をどうしても欲している少年がいるのだ。
弟を助けたいが為に魔物蔓延る危険な山を幼い頃から駆け回り、必死に花を探していた。しかし一向に見つからず、弟の病状は悪化していくばかり。
そんな二人の姿は、幼い頃の自分たち兄弟と重なった。
だからこそ、一刻も早く助けてやりたいなんて思ってしまい…現在に至る。
「…行くか」
そんな二つを天秤にかけ、ヴァッシュが選んだのはもちろん、花を求める兄弟であった。進む道の危険は承知であるが、進まなくてはならない時だってあるのだ。
それにこう見えても、腕っぷしには自信がある。
エルフは魔法適性が高いため何かと魔法職に行きがちだが、身体を鍛えれば一応戦闘職だって可能なのだ。
鍛え抜かれた身体から繰り出される魔力の籠った拳は大岩をも打ち砕く。
拳は最強なのだ。
ヴァッシュは肩掛けバッグの口を締め、不気味なほど静かな森へと足を踏み入れた。
覆い茂る木々によって上から降り注ぐ太陽の光は遮られ、まだ昼間だというのに既に日が落ちているようにも感じる暗さが森の奥には広がっていた。
ここまで暗ければ、普通に歩いて方向感覚を保つのは難しい。用意がしっかりとしていなければすぐに迷ってしまおう。だが、レンジャーである故に抜かりはない。ヴァッシュはコンパスを取り出し、魔力で火をつけたランタン片手に森を駆ける。
地を這う根っこで転ばぬように、貴重な薬草を踏まぬように。足元だけは注意する。
このままのスピードを維持できれば、半日経たずに到着できるはず。
ただし、何事もなければ、の話である。
森に一歩足を踏み入れた時、遠くで身を震わすような遠吠えが聞こえて来た。
まるでここから先は己の縄払いだと強く主張する遠吠えには、魔力が込められており身体の自由を奪う力を持っていた。
人間にも難しい行為をさも当然にやってのけた狼には感嘆せざるを得なかった。
けれど、ヴァッシュにとってはこの程度の拘束、弱いも同然である。
遠吠えで硬直した身体を魔力で無理やり打ち破り、森へと侵入したのであった。
お優しい忠告を無視して強行突破した侵入者のことを、間違いなく相手は認知している。
つまり、そう簡単に突破できるわけがないのだ。
気の根っこを蹴り飛ばし、跳躍する。
気配に敏感な自分が全く気配を感じ取れない。
なのに、木々の騒めきは少しずつ不穏に大きくなっていく。
知能が低い魔物であれば、獲物を目の前にして気配、視線、魔力やら痕跡を漏らしてもおかしくない。それがないとならば、やはり相当の手練れとしか考えられない。
奇襲に備えて、少しでも意識を周囲に張り巡らせておくべきだろう。
常に周囲に出力していた魔力の範囲をさらに拡大させようと、ヴァッシュが息を吐いた。
そんな時だった。
「ーーーッ!?」
突然、真正面の茂みから黒い巨体が飛びかかってきた。
魔力の込め直し、一番隙が現れるタイミングに奇襲してこようとは本当に頭が回る。
しかし、それを想定していないヴァッシュではなかった。
常に魔力を込めていた右手で、飛びかかってきた巨体の腹部を思い切り掌底打ちする。
力を込めすぎると大岩も砕く一撃となるので、手加減することは忘れない。
「ーーーグァッ」
飛びかかってきた巨体が掌に押され前方の大木へと吹き飛ばされていく。
魔狼とのことで手加減の度合いには迷った。けれど、魔物の血を継いでいることもありそこまで手加減しなくても頑丈だろうと思い、五割出力で放ったのだが間違いではなかったようだ。
危惧していた臓物は破裂することなく、黒い巨体は大木と打ち付けられた。
幽々たる静寂な森に鈍い音が響き渡る。大木は揺れ動き、育っていた葉を振り下ろしていき、根っこに横たわる黒い巨体へと降り注がれていく。
「ごめんね」
ヴァッシュは決して、この森の主たる魔狼を倒したいわけではない。倒して仕舞えばここら一帯の森林帯の生態系が崩れる可能性もある。それに、元々急いでいて構っている余裕などないのだ。なので、巨体に謝罪し、足早に立ち去った…のだが。
「ーーーーって君、しつこくない!?」
「ガゥッ!!!」
相手を気絶させる勢いで掌底打ちをしたというのに、数分も経たぬうちに黒い巨体、基、狼は再びヴァッシュに襲いかかってきていたのだ。尚、これで既に十は超えており、襲いかかってくるたびに、情け容赦なく掌底撃ちで大木へと叩き付けていた。
つい先ほども襲いかかってきた狼を大木に打ちつけ、数十分は動けぬようにとしたはずなのに。今も襲いかかってくる姿は傷ひとつなくピンピンしている。
そんな狼の姿を見て、初めはどんな生命力をしているのかと慌てたが、狼の姿をよく観察して原因を理解した。
この狼、ここら森林帯の魔力を吸い上げて、自身の怪我を治癒しているのだ。
「本当に規格外すぎるだろ…!?」
今までレンジャーとして危険地帯に足を踏み入れ、さまざまな困難を乗り越えてきたヴァッシュですら初めて見る行為だった。
それもこれも森林帯全てを自分の縄張りだと知らしめているからこそ使用できる荒技であろう。
「ーーーこのっ!」
「グァ、ッグ…っ!」
飛びかかってくる狼をいなし、ヴァッシュは片手で軽々と大木を登った。そうして、木の枝から木の枝へと飛び移って移動を開始する。流石にここまでは追っては来ぬだろうと、判断しての行動であった。しかし、相手も一筋縄ではいかなかった。
「うっそぉ…」
地上から数メートルも高さがあるというのに、黒き巨体で軽々と飛び上がり丈夫な枝へと狼は着地したのである。しかも乗った時に折れない太い枝を選んでいるのが利口すぎる。
「あの…勘弁してくれない…?」
「ガルルルル…!!」
「だよねえぇぇ…」
ギラギラとこちらを見つめる眼光の勢い変わらず。ただ、殺意は薄れているようにも思える。殺意が薄まっているのならば、見逃してくれても良いものの、全くそんな気配見当たらない。
縄張りの王として君臨する己を打ち負かした相手に、何としてでも一矢報いたい意地なのか。正直戦闘民族でもないヴァッシュからしてみれば勘弁してほしいの一言である。
「ーーーあーもう!どうなっても知らないからね!」
今まで半分程度に抑えていた魔力の出力を解除し、八割程度まで引き上げる。
十割の力で殴ったら、この魔狼といえどタダでは済まないだろうから、これは温情である。ラブアンドピース。愛と平和が一番、本来ヴァッシュは暴力沙汰は好まないのである。しかし、この場においてはとやこや言っている場合ではない。
一度、本当に痛い目を見なければ、この魔狼が諦めることはないと察したからだ。
手にしか纏っていなかった魔力を脚にも纏わせ、魔狼に向けて飛びかかる。
瞬発力も相まって、まるで弾丸のように魔狼の元へと飛んだヴァッシュは、腹部を蹴り飛ばし、空中に投げ出された巨体へと殴りかかり、地面へと叩きつけた。
「ガッ!?」
叩きつけられた巨体が地面へとめり込み、大きく震える。一瞬怯んだ隙を逃さず、バックパックに入れていたロープを取り出し、両手両足を拘束し、ついでにマズルもぐるぐる巻きにしてやった。あとは動かぬように魔力で身体に重みを加えた上で跨った。
「はぁ…」
「グルルル…」
「あのさ。君、タフすぎない?魔力の出力あげたばっかりなのになんで普通に意識あるのさ」
失神させるつもりで一撃を放ったのに、意識を保っているなんてタフにもほどがある。とはいえ、縄にも魔力を込めて、襲われぬように跨っている故、唸れても動くことはない。これで安心してお話しできるわけだ。
「君、僕の言ってる言葉理解できてるでしょ」
「…」
「あれだけ器用なことができるんだから、わからないことないよね」
「きゅう」
突然聞こえてきた愛らしい声に目を丸くする。つい先ほどまでお前を喰らい尽くすみたいな勢いマシマシな獣らしい唸り声をあげていたのに、一転、甘えるような声をだす。
しらばっくれようとしているのかもしれないが、流石に演技が下手すぎた。
「しらばっくれても無駄だからな」
「グルぅ…」
垂れ下がる耳、あんだけ凶暴な面見せられては、今更可愛こぶられても無駄である。
「君の縄張りに足を踏み入れたのは悪いと思ってるけど、ただ通り抜けさせて欲しいだけなんだ」
「ぐぅ」
「森には何もしないって約束する…だめかい?」
「…」
ダメならば、やりたくはないがもう少しだけ強硬手段を取らなければならない。ヴァッシュは狼から立ち上がり、ロープを解いた。これで襲いかかってくるのならば、容赦はしない。如何なものか。
「…」
拘束を解かれた魔狼は尾揺らし、ぐり、ぐりとヴァッシュへと擦り寄ってきた。
なんだ可愛いじゃないかと思ったのも束の間。
普通サイズの犬が擦り寄ってくるのならばかわいいのだが、相手はヴァッシュの身長とも大差ない巨体の持ち主である。そんな相手が手加減なくすり寄ってくれば、当たり前だが押し倒されるものである。相手が殺意を少しでも持ち合わせていれば、ヴァッシュは勿論抵抗したが、すり寄ってくる相手からは一切合切殺意が見えなかった。
だから、素直に受け止めて、押し倒されたわけである。
「ぐぇっ」
巨体に見合った体重がのしかかってきて、思わず鈍い声が漏れた。
しかし、そんなヴァッシュに気にせずペロペロと分厚い舌で顔中を舐められ、獣特有の臭さがむわぁと広がる。
「ちょっ、なめす…んぶっ、ん…ッ!?」
べろりと分厚く長い舌が硬く閉ざしていた唇の谷間へと押し付けられ、にゅるりと侵入してくる。流石にそこまで許した覚えはなく、ヴァッシュは腹部を蹴り飛ばした。
「ギャンッッ!」
「全く…油断も隙もあったもんじゃない…って、やば!?」
押し倒された勢いで、地面と衝突したバックパック。
バックパックにはガラスケースに入れていた三日花が保管されていた、のだが。
「…や、やっちゃった…」
慌ててバックパックの中身を取り出せば、出てくるのは割れたガラスケースに、割れたガラスによって傷ついた花。ボロボロになった花では薬としての効果はほぼないに等しい。せっかく見つけてきたというのに。
「…ぐぅ」
ヴァッシュが座って呆然としていると、またしても早い復活を遂げ近寄ってきた魔狼がヴァッシュの荷物を覗き込んだ。
その後、手に持っている白い花をまじまじと見つめ、ヴァッシュのフードの裾を噛んで引っ張る。
「…何?」
「ぐるる」
「ちょっ、そんなに引っ張るとローブが破けちゃうから…!」
「ぐぅ」
立ち上がったヴァッシュに狼はローブから口を離し、背を向けてしゃがみ込んだ。
まるで乗れとでも言っているような。
「…乗れって言ってる?」
「がう」
パタンと尻尾が上下に揺れる。まるで頷いているかのようだ。
あちら側がこちら側の言葉を分かっていたとしても、こちらからは全く意味不明である。ただ、どこかに連れて行きたそうな雰囲気を醸し出していることはわかった。しかし、素直に従っていいものか。つい先ほどまで容赦なく襲ってきた魔狼だ。案外、罠に誘うためなんて可能性も十分あり得る。
ううむ、と悩むヴァッシュにパタン、と揺れていた尻尾の感覚が早くなっていく。
「ぐるぅ」
「わかった、わかったよ…」
まるで早くしろと言いたげな魔狼に、ヴァッシュは腹をくくった。過信ではないが、それなりに力もあるし、先ほどまでの一件で魔狼に腕っぷしでは敵うとわかったのだ。もし罠であれば、その時はその時で対処しようと決心した。
背を向けた狼にまたがり首元に手を添える。
「がぁ」
「これじゃダメ?」
「がう」
それだけでは危険だと思われたのか、首を横に振られる。仕方なく首元に腕を回し、抱きつくような体勢になれば、お許しがでた。
「ーーーッ!?」
そうして、魔狼は駆け出した。ヴァッシュが森を駆けていた速度とは比べ物にならない。まるで風にでもなっているかのようだった。弾む大地を軽々と駆け抜けて、深い森のもっと奥。きっと人が入り込んだことのないような、静かな湖辺りまでいつの間にかにたどり着いていた。人の手の届かぬ秘境ながら、美しさを保った湖の辺りには、ヴァッシュがあれほど探すのに苦労していた三日花が大量に咲き誇っていた。
トコトコと速度をおろし、魔狼がそこでしゃがみ込む。
ヴァッシュは地面へと降り、咲き誇る花を観察する。つい先ほど開花を迎えたばかりなのか、ヴァッシュが採取した花と違い、花弁の麗しさが段違いだ。
「…案内してくれたの?」
「がう」
こくんと頷いた魔狼に、思わずヴァッシュは抱きついた。
「ありがとう!」
「ぐっ、るるる」
鮮度も良ければ効力も高い。これならば間違いなくあの兄弟を救えることだろう。ぎゅうぎゅうと力強く抱きしめれば、魔狼の尻尾がブンブンと大きく横に振られる。
なんだかそれが可愛くなって、わしゃわしゃと巨体を撫で回してやった。
そうして、ヴァッシュは数本花を手折り、ハンカチで優しく包み込む。
「ぐぅ」
「…もしかして送ってもくれるの?」
「がう」
あとはこの場から村へと戻るだけ、なんて思っていたら送ってもくれるのか、同じように背を向けて魔狼はしゃがみ込んでいた。至れり尽くせり。ありがたいことこの上ないが、いったいなぜここまでしてくれるのか。ヴァッシュがやったことといえば、襲ってくる魔狼を情け容赦なく叩きのめしたことだけである。自分が敵わぬ強者だとわかったから、ここまで尽くしてくれるのだろうか。言葉のわからぬヴァッシュからしてみれば、点でわからない。しかし、好意はありがたく受けとっておくべきである。
「ありがとう…アリスエラって村に行きたいんだけど、わかるかな?」
「がう」
もちろんだと頼もしい返事が返ってきたように感じられ、ヴァッシュは微笑みを溢した。そうして、もう一度魔狼の背に乗り、村へと向かった。半日はかかるだろうと言われていたのに、蓋を開けてみれば一時間もかからぬ間に村近郊の森へとたどり着いていた。やはり自分の庭をかけているも同然だから、早いのだろう。
「何からなんでもありがとう…それじゃ…」
背中から降り、村の方向へと向かおうとすると、後ろからローブの裾を引っ張られる。
振り向けば、耳を下げた狼がいた。
「きゅう」
「…」
つい数時間前、あれほど凶悪な面で襲ってきていたはずの魔狼が、不思議と可愛いらしく見えた。ヴァッシュと同じくらいの図体晒しているのに、だ。完全に絆されている。間違いない。
「クゥン」
裾を離した魔狼がすり寄ってくる。今度は押し倒さないように力加減をした上でわさわさの毛とともに。なんだか、行って欲しくなさげな雰囲気だ。案外寂しがりやなのだろうか。
すり寄ってくる魔狼をわしゃわしゃと撫で、少し悩みこむ。
ここ最近、表立って活動しすぎたせいで、とある富豪がまた躍起になってヴァッシュの行方を追い始めている。街にはヴァッシュの指名手配書が山のように貼られていたのだ。もう数年前のことだというのに、諦めが悪いものだ。いい加減諦めて欲しいのだが、エルフを奴隷として所有していたステータスが忘れられないのだろう。
そのこともあり、この花を届けたらどこかに雲隠れでもしようと考えていた。エルフの寿命は膨大であるから、数十年くらい引きこもっていれば流石の相手も諦めるだろうと思っていた。
そこまで考えて、閃いた。
「…よかったら」
「がぅ」
「しばらく匿ってくれない?」
出会った商人曰く、黒き魔狼の縄張りである森林帯を恐れて、皆遠回りするのだ。
つまり、この場にしばらく置いてもらえれば、人に会うこともなく過ごせるわけだ。賞金目当ての賞金首たちも、まさか魔狼の縄張りたる森林帯に賞金首が潜んでいるとは思うまい。
「ぐるるるる」
「おっ…交渉成立?」
相手側からしたらヴァッシュがいることくらいしかメリットがないのだが、問題ないようだった。むしろそれこそ望んでいたとでもいうように、魔狼は喉を鳴らしてぺろぺろと頬を舐める。
「ん、それじゃあこの花を届けたらここに戻ってくるから、少しだけ待っててね」
「がう」
ヴァッシュが兄弟に花を届け、すぐさま戻れば、魔狼は変わらずそこにいた。
どうやら狼なのに、待てが得意らしい。
「それじゃ、今日からよろしくね」
「ぐるる」
そうして、二人は幽々たる森へと帰っていたのだった。
「…そういえば、君、名前とかあるの?」
「がぅ」
「いや、君とかお前とかだけだとなんかなって思って。せっかく一緒に過ごすわけなんだから…名前とかあった方がいいかなって」
「ぐぅ、るる」
「ないなら…勝手につけちゃおうかな…うーん…ウルフ、ウッド、とかどう?」
「がう」
「狼のウルフと、木のウッドを合わせてみた。君ってこの森の主だし、木とかそっち系の名前があった方がいいかなって。どうかな?」
「ぐるるる」
「あ、気に入ってくれた?ならよかった」
「がる」
「え?僕の名前?」
「がう」
「僕の名前はヴァッシュ、ヴァッシュ・ザ・スタンピードだよ」
もしかしたらすけべシーンに続く。